管理職はなぜ「罰ゲーム」になるのか “仕事量”だけでは説明できない理由(2/5 ページ)
管理職の「罰ゲーム化」が進む中、やりがいや疲弊感を左右するのは本人の能力だけではなかった。リクルートマネジメントソリューションズの調査から、部下の支援行動とその認識が大きく影響している実態が見えてきた。
「助けてくれる部下が多い」と感じる管理職ほど、やりがいが高い
では、管理職のやりがいや疲弊感は何が左右しているのか。リクルートマネジメントソリューションズは「フォロワーシップ」に着目した。フォロワーシップとは、部下が主体的に上司や組織を支える行動を指す。
同社は、この行動を「積極的支援」「建設的批判」「配慮的行動」の3つに分類し、管理職がそれぞれをどの程度認識しているかを分析した。
調査結果からは「積極的支援」の影響が見えた。上司の要求や目的を理解した行動、例えば、忙しいときに「これやっておきました」と先回りして対応する言動が「積極的支援」に当たる。
それを実践するメンバーが多いと認識している管理職ほど、育成支援や関係構築といったマネジメント行動へのやりがいが高く、成果実感やワークエンゲージメントも高い傾向があった。
ただし、管理職がメンバーに抱くイメージにはギャップがある。管理職はメンバーを「信頼できる」「チーム・プレイヤー」と肯定的に見ているものの、フォロワーシップ行動が「多い」とは認識していない。「人間性は高いが、積極的に助けてくれるわけではない」と認識している様子が浮かぶ。
調査を担当した同社・研究主幹の入江崇介氏は、このギャップの背景に「複合的な要因がある」と説明する。
「静かな退職」と表現されるように、必要以上のことをしないメンバーが増えている可能性、管理職側の期待値が上がった結果「まだ足りない」と感じている側面、そしてプロジェクト型業務の増加で上司がメンバーの行動を直接観察する機会が減っていることを挙げた。
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