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「空港ラウンジ混みすぎ問題」も影響か ANA「ステータス制度改悪」に“マイル修行僧”の批判が殺到した背景(1/3 ページ)

ANAがステータス制度の改定を発表した。これまでより“厳格化”するような内容となっており、いわゆる“マイル修行僧”たちからは批判の声があがっている。

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著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


 ANAが提供する上級会員制度「スーパーフライヤーズカード(SFC)」の変更が話題を呼んでいる。ANAは現在、SFCの所有者に対してラウンジを利用できるなどの特典を付与しているが、2028年4月以降は年間決済額による“足切り”を実施。利用額が300万円未満の会員はラウンジを利用できなくなる。そのためSNSでは、「やりすぎ」「もうANAを使わない」などANAへの批判が巻き起こっているのだ。

 1月から2月にかけてJALの離島便にマイルをためる目的のいわゆる“修行僧”が殺到し、島民が乗れない事態が発生した事は記憶に新しい(参考記事:「わずか50席」離島に住む人が使うプロペラ機に“マイル修行僧”殺到で大迷惑 JAL多良間島騒動が起きてしまった根本原因)。

 今回のSFCもマイル修行で獲得した会員が多く、制度変更は多くの会員が「改悪」と捉えているようだ。一方で「ラウンジの混雑が解消される」など肯定的な意見の会員も多い。ANAによる制度変更と、それに対する世の中の反応を解説していく。


ANA会員制度の“改悪”が話題を呼んでいる(出所:ゲッティイメージズ)

ステータスが下がっても、特典を維持できていた「SFC」とは?

 ANAが提供するSFCとは、プラチナ会員以上が申し込みできるクレジットカード機能付カード会員のことだ。プレミアムポイントを年間5万ポイント貯めるとプラチナ会員となるため、実質的に上級会員向けのクレジットカードである。


ANAの会員ステータス(出所:同社公式Webサイト)

 入手した翌年以降、会員ステータスが下がったとしても、1万円超の年会費を払い続ければSFCを持ち続けられる。そのため、旅行などではなく年間マイルを貯めるために航空機に乗る“マイル修行”によってSFCのステータスを入手する会員も多い。なお国内線で5万ポイントを貯める場合、費用は40万〜60万円が相場とされる。

 SFCの保有者は国内の空港にあるANAのラウンジを利用できるほか、海外の空港では航空連合「スターアライアンス」に加盟する航空会社のラウンジを利用できる。また、専用保安検査場の利用や手荷物受け取りの優先といった特典も受けられる。特に国内のANAラウンジは軽食やアルコールなどを無料で提供しており、こうしたステータス性が修行僧をひきつけていた。

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