ブラックサンダー頼みから脱却 第2の柱「ミルクマニア」、発売4カ月で600万本(4/5 ページ)
有楽製菓が第2の柱として注力する「ミルクマニア」の販売が好調だ。社内では長年「ブラックサンダーへの依存度が高い」という課題があったという。新ブランド開発の苦労を聞いた。
カニバリゼーションを越え、合わせ買いの相乗効果も
新ブランドを立ち上げる際、多くの企業が懸念するのが、既存商品とのカニバリゼーション(共食い)だ。特にコンビニの売り場は限られており、同じメーカーの商品が増えればその分、既存商品の棚が圧迫される可能性もある。
有楽製菓も当初は、ブラックサンダーとの競合を懸念していた。しかし実際には、ミルクマニアの販売は好調に推移。小売店側からブランクサンダーの棚を減らされることもなく、むしろ両商品の合わせ買いといった相乗効果も見られているという。
また、同社ではミルクマニアを他社と競合する商品とは捉えていない。
杉田氏は「他社のチョコバーとは売り場が異なるケースもあり、完全な競合にはなっていないと見ています。価格と品質のバランスを考えても、むしろ新しいカテゴリーの商品になっているのではないかと考えています」と話す。
消費者からは「ブラックサンダーより高いけれど買ってしまう」という声も寄せられているようだ。ブラックサンダーよりも上質だが、専門店のスイーツより手ごろ――ミルクマニアは本販売から半年足らずで、独自のポジションを築きつつある。
新商品は話題性によって一時的に売れても、その後失速するケースが少なくない。しかし、ミルクマニアは2025年6月のテスト販売から本発売後にかけて販売数を伸ばしており、同社ではリピート購入による定着が進んでいると分析している。
さらに興味深いのは、その販売規模だ。
有楽製菓では、ブラックサンダーシリーズの売り上げを「ブラックサンダー」「白いブラックサンダー」といった個別商品ではなく、シリーズ全体で管理している。一方、ミルクマニアは単独ブランドでありながら、そうしたシリーズ商品群と比較できる規模にまで成長しているという。
さらに3月末には、「ミルクマニアいちご」(希望小売価格86円)も発売した。レギュラー品と並行して開発を進めていた商品で、季節限定ではなく2商品を通年販売することで、売り場での存在感を高める狙いがある。いちごもレギュラー品とそん色ない初動を記録した。同社は今後もフレーバー展開を進めながら、ミルクマニアブランドを育成していく考えだ。
強すぎる看板商品を持つ企業は、その成功ゆえに次の挑戦が難しくなることも多い。有楽製菓は、ミルクマニアで「ブランドを分け、製造を共有する」という選択を取り、新たな収益の柱として育てようとしている。
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