明暗分かれた「無印良品」と「ニトリ」 2社の差はどこで生まれたのか(2/5 ページ)
好調な良品計画に対し、近年苦戦しているニトリHD。実はライバル関係にある2社の明暗が分かれた背景について解説する。
「安さ」で支持されたニトリ
ニトリは1967年に札幌市で創業し、長年にわたり北海道で事業を展開してきた。1993年に茨城県で本州1号店をオープンし、北関東のロードサイドを中心に積極的に店舗網を広げた。
2003年に売上高1000億円、100店舗を突破すると、本州での知名度も徐々に高まり、さらなる規模拡大を続けた。2013年には売上高3000億円、300店舗を達成。その後も成長は続き、2025年3月期は過去最高となる売上高9288億円を記録した。
海外事業については、2007年の台湾1号店を皮切りに、2014年には中国大陸1号店をオープンした。2026年3月末時点でニトリ事業は国内808店舗、海外209店舗にまで拡大。2021年に子会社化したホームセンターの島忠事業では52店舗を展開している。
ニトリが消費者に支持された理由は、他ならぬ「安さ」だ。かつての家具屋といえば、家族経営の小型店や地場のチェーンが中心で、価格帯やデザインもバラバラだった。
これに対し、ニトリは大型店に画一的な商品をそろえ、低価格を実現した。家具の設計、製造、物流、販売までを一貫して手掛ける「製造小売業(SPA)」のビジネスモデルで中間コストを削減。東南アジアに自社工場を構え、製造コストも抑えた。
国内の家具市場は、バブル期のピークに2.5兆円を超えていたが、年々縮小し、近年は約1.1兆円で推移している。海外産の安価な家具の流入や総合スーパー(GMS)などの大手小売店が勢力を広げ、販売単価が下がったことが影響した。
こうした家具の低価格化には、ニトリが一翼を担ったと言えるだろう。市場が縮小する局面で、SPAによって低価格化を実現し、店舗数を増やした戦略はユニクロとも共通している。「衣料のSPA」がユニクロであるならば、「家具のSPA」を確立したのがニトリである。
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