採用コスト半減、離職ほぼ解消 沖縄ホテル企業の「脱・外注任せ」の外国人採用(3/5 ページ)
外国人採用の内製化で、採用コスト削減と定着率向上を実現した企業がある。沖縄県を中心にホテルを運営するリゾーツ琉球だ。以前は外注頼みだったというが、そこからどのような改革を行ったのか。
外国人の「本音」を引き出すことを重視
2025年6月に特定技能人材の受け入れを支援する「登録支援機関」となった同社。アジアの日本語学校や、国内41校の日本語学校・専門学校と連携し、10カ国以上、2000〜3000人規模の人材ネットワークを持つ。
LIP3のサービス内容は、出入国の際の送迎、住居確保、定期面談などの10項目の法定支援(企業に義務付けられた外国人支援)にとどまらない。手厚い事前研修の他、外国人労働者との継続的な対話を重視する。ネパール語、英語、日本語など6カ国語を扱うアショクさんが日常的に相談に乗り、職場や私生活の悩みを聞く。自身も日本で働く外国人であるため、外国人労働者が抱えやすい不安や悩みが理解できるという。
「何か不安があっても、うまく伝えられないことから、『問題が大きくなるかも』『仕事がなくなるかも』と我慢してしまうことは多いです。私は彼ら、彼女らの母国語で会話ができるので、まずは信頼関係を築き、本音を話してもらうことを大切にしています」
社内の外国人労働者との面談では「日本人同士の飲み会に参加したいけど誘われない」といった悩みも相談されるという。そうした生の声を雇用主と共有し、改善につなげる。
外国人労働者同士の交流を深めるために、リゾーツ琉球では今後、年1〜2回、支援先企業で働く外国人労働者を集めたイベントの開催も考えている。過去に社内で開催したところ、反響があったという。正司氏は「仕事や生活の情報交換ができるので、定着率向上に向けた良い催しになっています」と手応えを語る。
在留期間が最長5年の特定技能「1号」から、在留期間の上限がなく、家族帯同も認められる「2号」への移行を見据え、同社では試験対策も実施する。1号は一定の知識や経験を持つ外国人労働者向け、2号はより熟練した技能を持つ人材向けの区分だ。これまで2号は建設や造船など一部分野に限られていたが、政府は深刻な人手不足を背景に、2023年に宿泊業や外食業、農業などへ対象分野を拡大した。
同社は日本語教育や外国人労働者支援を手がけるヒューマンアカデミーと提携し、月に3回1時間ずつオンラインで日本語の授業を提供。正司氏は「企業側は即戦力を求めがちですが、日本語力や適応力には個人差があります。就職後も継続して学べる環境づくりが必要です」と意義を語る。
こうした採用・定着支援サービスの料金は、特定技能1号人材の場合、人材紹介料が25万円(税抜き)、受け入れ後の登録支援料が月3万3000円(同)となっている。
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