NTT東日本、5年でSE応募者数3倍 約2年で担当が替わる部署で、なぜ改革は続いたのか(5/6 ページ)
5年間でSEの新卒応募者数を3倍以上に押し上げたNTT東日本。「もはや学生が憧れる企業ではない」という危機感から始まった改革が一過性で終わらないよう、4人の新卒採用担当者がバトンをつないだ。その取り組みを取材した。
採用目標数の大幅増 どう向き合ったのか
発展期を任された、田邉朔弥氏(総務人事部 人事第二部門 採用人事担当)が採用担当者に着任したのは2024年9月。彼もまた、2023年のSEインターンにダブルワーカーとして加わり、採用を支えていた。学生を引きつける能力に長けていたことに加え、大規模案件のプロジェクトマネジャーとしてSEの現場を統括していたことから、小野寺氏が次の採用の担い手として熱望していた。
田邉氏の着任時、SEの採用目標数は改革期から大幅に引き上げられた。従来の通信インフラ中心の事業から、企業や自治体のDX支援などデジタル・ICT領域へ軸足を移していたNTT東日本にとって、SEの増員が経営上の優先課題となっていたためだ。
「これまでのインターンの内容は絶対に崩したくありませんでした」と田邉氏は話す。学生から高い評価を得てきたインターンの質や、現場のリアルを伝える設計には強い手応えがあった。その質を維持したまま、採用規模を大幅に拡大するために、何をすべきか考えた。
そこで田邉氏は、ダブルワーカーの増員と育成に取り組んだ。着任時は10人だったダブルワーカーを24人に増やすため、社内で参加を呼び掛けた。募集にあたって「ダブルワークの経験から得られるもの」を現場に丁寧に発信したことや、これまでの取り組みでダブルワーカーに対する社内評価や認知も高まっていたことから「きっかけがあればやってみたい」と思っていた社員が集まり始めた。
増員と並行して、田邉氏はダブルワーカーの育成にも注力した。自身の稼働時間の半分を育成に充て、1on1を通じて、ダブルワーカーとして何を学ぶのか、何が足りないのかを棚卸しした上で、それぞれのキャリアやビジョンの設定や振り返りまで伴走した。
「自分のキャリアを考えることで、学生のキャリアにも親身に寄り添えるようになります」と田邉氏は話す。本業に没頭していると、立ち止まって自分のキャリアや目標を考える時間を持つことは難しい。ダブルワークという場は、社員にとっても新しい成長機会となった。
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