コラム
ANA新運賃はなぜ“炎上”したのか フルサービス航空会社が見誤った顧客心理(2/4 ページ)
ANAの国内線の新運賃に対して、SNSで批判の声が相次いでいる。そのからは、ANAが見誤った”顧客心理”が見えてくる。
上級会員制度の変更も炎上 「年間決済額300万円以上」
ANAを巡っては、国内線運賃だけでなく、上級会員制度「スーパーフライヤーズカード(SFC)」の改定でも“炎上”が起きている。ある程度の搭乗実績を積めば、上級会員向けのサービスを受けられる仕組みなのだが、そこに自社クレジットカードや電子マネーでの「年間決済額300万円以上」のルールが加わった。
こうした大幅な改定の背景には、おそらく収益源の確保が急務であることが考えられる。ここ10年ほどを見ても、旅行や出張を取り巻く状況はコロコロと変わってきた。インバウンド需要による“爆買い”が起きたと思えば、コロナ禍に入って、国どころか「県を越える移動」ですらも自粛を余儀なくされた。
一方で、空路には「交通インフラ」としての機能もある。“ドル箱路線”と言われるような人気航路ならまだしも、一部の地方空港を訪れると、「今後も定期便が運航されるのか」と心配になるような場所もある。
これらの要因もあり、おそらく航空会社は、飛行機輸送以外に「安定収入」を得る必要性を感じているのだろう。競合でも同様の動きがみられる。JAL(日本航空)の格安SIM事業は6月5日、NTTドコモの「ahamo」ブランドと協業すると発表した。ANAがSFCで決済サービスの利用者を優遇したのも、この流れだと考えられる。
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