「スネハラ」論争の裏側 なぜ男性の短パンは嫌われるのか:クールビズ20年目の壁(3/3 ページ)
夏の長期化で、暑熱対策と省エネの両立が前倒しで模索されている。象徴的なのが、4月に東京都が発表した「東京クールビズ」だ。
“震源地”都庁にも取材をお願いすると、環境局総務部の倉田幸一さん(32)らが対応してくれた。
短パン勤務に気恥ずかしさはありませんか?
「特に感じません」
すねがつるん。若年層でメンズ脱毛が普及し、女性同様にすね毛のない男性が増えた。50代男性管理職は、短パンにスパッツを重ねて肌露出を抑えている。「不快感を与えないように気を付けています。東京クールビズ公開時は短パン姿の男性が座って仕事をしており、写真が実際の丈よりもかなり短く見えて論争につながった面があるかも」
足元からなめるような画角もあった。私も撮影する側なので気持ちはわかるが、被写体が女性ならセクハラ扱いされかねない。
来客対応のない場面に限られる短パン出勤はまだ多くないが、「娘の脱毛器を借してもらう」などと話す男性職員もおり、真夏への準備モードに入っている。
見てほしいのは脚ではなく全体像だ。中東情勢を背景に、TPOに応じた快適に省エネできる服装で「装う環境」をクールに(賢く)推進。倉田さんは「ネクタイ姿の上司がゴルフシャツなどに変わり、話しかけやすくなった。コミュニケーション上の効果もある」。都が示したクールビズの運用基準を「企業導入の参考にしたい」と、歓迎の声も寄せられている。
「女性は夏場、無理にストッキングを履かなくてもよいのでは」とは、環境相時代の小池百合子都知事の発言だ。当時は生足(なまあし)の方がオシャレでもあり、女性の多くがこれを歓迎した。
とはいえ空気感は時代や個人、属性により変化し、クールビズの最適解は見つけにくい。この夏も、軽装vsマナーの攻防は続く。(重松明子)
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