マンションがどんどん狭くなっている!? 首都圏を中心に不動産の“小分け”が進む、切実なワケ(2/3 ページ)
コスト高などを背景に、マンションや戸建ての小型化が進んでいる。
「3LDKがない」マンションも
その分、3LDKの間取りでも60平方メートル台に抑えた物件が多数出ている。
例えばその一つが「シティテラス南砂」だ。東京メトロ東西線・南砂町駅から徒歩7分の場所にある地上15階建て・150戸のマンションである。
現在受け付けている物件はいずれも約67平方メートル台の3LDKで5部屋を9900万円〜1億1800万円で販売している。住戸のエリアは2〜15階であり、住戸階の多くは1階当たりで11戸ある。70平方メートル台で1フロア10戸にしていないあたりに、企業努力が透けて見える。
そもそも3LDKではないマンションも増えている。湯島駅前の「シティハウス湯島ステーションコート」は地上16階建て・68戸のマンションで、間取りはいずれも55平方メートル台の2LDKだ。規模は小さいが好立地であるため、現在販売中の3部屋は1億3500万円〜1億8000万円と高価格だ。このような3LDKのないマンションは駅に近い好立地でよく見られる。狭い土地では1LDKと2LDKのみのマンションも多い。
デベロッパーがこうした狭いマンションを展開するのは、額面の価格を抑えることが目的だ。過去記事『平均で1億円超! 高騰が続く「23区マンション」 今後は明暗が分かれそうなワケ』でも触れたように、東京23区の新築マンション価格はゆうに1億円を超えている。一等地では経営者や富裕層が購入しているが、全体として主な購入者は世帯年収が高い「パワーカップル」である。
だが、前述した「年収の5〜7倍」を基準にすると、年収2000万円程度のパワーカップルでも1億円台後半のマンションを購入できない。土地価格や建設費が高騰する昨今、彼らの手が届く範囲に価格帯を抑えるため、デベロッパーは部屋を狭くし、”小分け”して販売している。
部屋の広さを75平方メートル以上にした場合、場所によって新築価格は2億円近くになるだろう。そうした物件のターゲットはパワーカップルから富裕層へと変化する。富裕層が購入するのは、郊外の広い戸建か都心の一等地のタワマンであることが多い。そのため、下町の2億円マンションは競争力が低い。小分けにした方が確実性が高いというわけだ。
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