トヨタの「サブスク」は購入より100万円安い? “若者の車離れ”を阻止できるか(1/3 ページ)
トヨタのサブスク「KINTO」が好調だ。車は“移動手段”だと割り切る若い世代の心をどうやってつかんだのか。
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
トヨタグループが展開する車のサブスクリプションサービス「KINTO」が好調だ。2019年にサービスを開始し、累計申込数は2023年末に10万件を突破、2025年には17万件に達した。年間売上高は2025年度に770億円超となり、すでに黒字化も達成している。
KINTOはメンテナンス費用などの諸経費が月額使用料に含まれている点が売りだ。利用者は車を「所有」するのではなく、あくまで「使用」するだけなので、面倒な管理の手間を省ける。車を移動手段と割り切る消費者が増えるなか、サブスクの需要が高まっている。
KINTOは自動車税やメンテナンス費用、修理費などの諸経費が月額使用料に含まれるサブスクサービスだ。2019年にトヨタファイナンシャルサービスが66.6%、住友三井オートサービスが33.4%を出資して株式会社KINTO(名古屋市)を設立し、同年にサービスを開始した。
新車と中古車から選ぶことができ、契約プランは「初期費用フリープラン」と「解約金フリープラン」の2種類がある。前者は初期費用が不要だが、中途解約には手数料がかかる。後者は初期費用として月額5カ月分に相当する申込金が必要だが、中途解約の手数料は無い。
トヨタ車の新車で初期費用フリープランの場合は3年、5年、7年のいずれかの契約期間を選べる。公式Webサイトのシミュレーションによると、初期費用フリープランで5年間、新車の「シエンタ」に乗る場合、ボーナス払い無しだと月額使用料は5万1150円だ。同様の条件で新車の「ヴェルファイア」を選択すると、月額料金は10万4280円になる。トヨタ車のほか、LEXUSやSUBARU車も選択可能だ。
中古車の場合は契約期間が2年間のみで、初期費用フリープラン、ボーナス払い無しで「ヤリス」に乗る場合、月額使用料は4万円前後になる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
スマホ契約で10万円荒稼ぎ…… 携帯キャリアが総務省に泣きつく“ホッピング”の実態とは
特典を目当てに、短期間で携帯キャリアを乗り換え続ける「ホッピング」が横行している。短期間で解約されるため、キャリア各社は継続的な収入を得られず、問題となっている。なぜ有効な対策を打てないのか。
JALはマリオット、ANAはIHG 航空会社が高級ホテルと次々にタッグを組み始めた、納得のワケ
7月、JALとマリオットが会員プログラムの連携を始めた。4月にはANAがIHGと同様の連携を始めている。どんな狙いが背景にあるのか。

