トヨタの「サブスク」は購入より100万円安い? “若者の車離れ”を阻止できるか(2/3 ページ)
トヨタのサブスク「KINTO」が好調だ。車は“移動手段”だと割り切る若い世代の心をどうやってつかんだのか。
KINTO利用と車の購入、どちらが安い?
KINTOを利用する場合と、車を購入する場合、どちらが安いのだろうか。KINTOを利用して、初期費用フリープランで「アクア」に5年間乗る場合、支払総額は約329万円だ。一方、車を購入する場合は5年間の支払総額は銀行自動車ローンで約432万円、現金一括払いで約396万円だ(5年後の下取りを考慮)。これらは税金や車検費用などを含む数字で、KINTOの公式Webサイト上で公表されている。車を購入する場合よりも、最大で100万円程度安く乗れるという。
条件によって大きく変動するため一概には言えないが、300万円の車のローンは月額5万円前後だ。一般的な車の年間維持費(ガソリン代・駐車場代含まない)は最大20万円程度。ローンと合計すると、年間費用は最大80万円で月額約6.7万円になる。短期間ならKINTOの方が安く抑えられるかもしれない。ただし、ローン期間を超えた長期使用では所有の方が安くなるはずだ。
KINTOの利用者層は、18〜39歳が全体の4割を占める。日本全体に占める同年代の割合は2割強であることから、若年層を中心に支持を得ていることが分かる。
周知の通り、若年層の間では車離れが加速している。可処分所得が減少する一方、車の価格は上昇しており、ローンを組んで購入するハードルが高まっている。また、80〜90年代のように車の所有に憧れる風潮も薄れている。
4カ月前、豊田章男会長とトヨタ工業学園の学生による会話がXで話題となった。「車って何だと思っている?」と豊田氏が質問すると、学生は「移動手段です」と答えたのだ。テレビ番組の切り抜きで、元は2014年に撮られた映像だとされる。車を移動手段と割り切るのは、まさに今の現役世代の意識を反映している。所有欲が無ければ、いつでも手放せるサブスクの方がメリットは大きい。
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