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「箱はあるが中身がない」地方アリーナ問題 年商100億円迫る「RIZIN」に自治体が頼るワケ(3/3 ページ)

全国でアリーナ建設が相次ぐ中「稼働率向上」に悩む地方自治体。格闘技イベント「RIZIN」は、さいたまスーパーアリーナの休館を機に地方展開を加速し、首長との対話を通じて地域の政策課題を解決する「集客IP」として存在感を高めている。京セラドーム大阪での初となる平日開催や「ABEMA」との連携により、リアル会場の熱狂をPPV(有料配信)の収益へと循環させ、年商100億円企業へと急成長する経営戦略に迫る。

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平均10万件の有料配信 各地で得たファンが「成長を後押し」

 RIZINの収益は、会場のチケット収入に加えて、PPVが大きな柱となっている。榊原氏は以前の単独インタビューで「1大会あたりの平均視聴数が10万件を超える」ことを明かした。単純計算すれば、1件6500円×10万件で6億5000万円のPPV収入があることになる。超RIZIN.5のようなビッグマッチとなれば、この数字はさらに跳ね上がる。

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10月に初開催する長崎大会に向けて、8月に宮地智弘副知事を表敬訪問(左が宮地副知事。提供写真)

 各地の会場で巻き起こる熱狂は、デジタル上の収益であるPPVの販売増にも直結する。榊原氏は「会場で味わった強烈な体験がファンの熱量を決定付け、その後の記憶として刻まれる。だからこそ、自分の地元以外の大会であっても『今度はPPVで観戦しよう』という継続的な購買行動へとつながるんです」と、リアルからデジタルへの収益循環に期待を寄せる。

 各地で新たなファンとのタッチポイントをつくり、それを継続的な視聴収入へとつなげる。地域の課題を読み解いた上で、地方自治体や地元企業とも関係を築き、集客力を収益に変える。RIZINが実践してきたこの「拡大の方法論」は、格闘技という業界の枠を超え、地方市場の開拓を目指す企業にとっても応用可能なモデルといえる。

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地元選手の起用など地域に根差した興行を展開するRIZIN(2025年6月の札幌大会での榊原信行CEO、撮影:佐藤匡倫)

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