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他部門はリモートでも「総務だけ毎日出社」の理不尽、なぜ続く? “オフィスの番人”からの脱却方法は「総務」から会社を変える(3/3 ページ)

「管理部門は出社してなんぼ」「会社にいて当然」という意識は、働き方が多様化した令和の今なお、根強く残っている。「総務=出社」問題が解決しない3つの要因を分析し、企業経営にもたらすリスクや具体的な脱却策、そして受け身になりがちな総務パーソンが取るべき行動について解説する。

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「言われたから出社する」という受け身の姿勢を捨てる

 「総務=出社」の問題を解決するためには、会社側の制度変更を待つだけでは進まない。総務パーソン自身がマインドセットを変え、主体的に動くことが不可欠だ。

 まずは「言われたから出社する」「いつも通りだから出社する」という受け身の姿勢を捨てよう。自分たちがオフィスで担っている業務を全て洗い出し「本当にオフィスでしかできない業務」と「デジタル化や運用変更で遠隔化できる業務」を仕分ける=可視化することがスタートラインだ。

 経営陣に対しては「リモートワークにしたいからシステムを入れてほしい」と単に要望を伝えるだけでは響かない。

 「ペーパーレス化と受付の自動化により、年間〇時間の業務効率化が図れ、かつ災害時の事業継続リスクを大幅に低減できる」

 「多様な働き方を認めることで、採用コストの削減と定着率向上につながる」

 といったように、経営課題の解決に結び付けたデータとロジックで提案することが重要だ。総務自らが「社内のDX推進リーダー」となり、変革をけん引する姿勢が求められる。

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総務自らが「社内のDX推進リーダー」となる(提供:ゲッティイメージズ)

 「総務=出社」からの脱却とは、決して「総務が全員、一切出社しなくていいようにする」という極論ではない。目指すべきは「出社かリモートかを柔軟に選択でき、どこにいても高いパフォーマンスを発揮できる状態」の確立だ。

 物理的な縛りから解放された総務は、単なる「社内の便利屋」や「オフィスの番人」ではなくなる。浮いた時間やエネルギーを、従業員のエンゲージメントを向上させる施策の立案や、多様な働き方を支える新しいオフィス環境のデザイン、全社的な生産性向上のための仕組みづくりといった、経営に直結する「戦略的バックオフィス業務」へとシフトできるのだ。

 「総務が出社前提であること」を美徳とする時代は終わった。自社の持続的な成長とリスク管理のために、今こそ総務の働き方をアップデートし、次世代のバックオフィス組織へと進化させていく必要がある。

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著者プロフィール・豊田健一(とよだけんいち)

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株式会社月刊総務 戦略総務研究所所長/早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート、株式会社魚力で総務課長などを経験。現在、日本で唯一の管理部門向け専門誌『月刊総務』を発行している株式会社月刊総務の前代表取締役社長、前『月刊総務』の編集長。現在は、戦略総務研究所所長として、講演・執筆活動、コンサルティングを行う。

著書に、『リモートワークありきの世界で経営の軸を作る 戦略総務 実践ハンドブック』(日本能率協会マネジメントセンター、以下同)『マンガでやさしくわかる総務の仕事』『経営を強くする戦略総務』


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