「Final_v2_本当の最新.xlsx」これ、最新の資料でしたっけ?――AIを入れても解決しない“無駄業務”のワナ(1/2 ページ)
仕事をしていると、過去の資料や社内ルールなどを「調べ直す」場面は少なくない。こうした時間が積み重なると、企業にどれほどの損失をもたらすのか。ヌーラボの調査から、その実態が見えてきた。
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「Final_v2_本当の最新.xlsx」――こんなファイル名に見覚えはないだろうか。散らかった共有フォルダをさまよい、結局「あの、資料どこにありましたっけ?」「どのファイルが最新でしたっけ?」とチャットを打つ。日々の業務の中で「目に見えないタスク」に、いつの間にか時間を取られていることはないだろうか。そんなタスクの一つが「調べ直し」だ。
社内のルールや業務フロー、過去の決定に至るまでの経緯など、必要な情報が分かりやすく整理されていないと、仕事のたびに一から情報を探すことになる。
「調べ直しによる経済損失は、1人当たり年間約20万円。時間に換算すると、1人当たり年間約47時間、つまり約6営業日に上ることが分かりました」
そう語るのは、ソフトウェア開発のヌーラボで取締役CPOを務める中島成一朗氏だ。ヌーラボは、全国のビジネスパーソン1000人(管理職500人、一般社員500人)を対象に「調べ直し」の実態を調査。調べ直しが発生する原因を探るとともに、企業が実施すべき対策を報道陣向けに説明した。
「調べ直し」の損失、一般社員は年11万円超 管理職は?
調べ直しにかかる時間を管理職と一般社員で比較すると、管理職は年間約55時間、一般社員は年間約40時間だった。損失額に換算すると、一般社員の年間損失額は平均11万1206円だったのに対し、管理職は29万1884円と、一般社員の約2.6倍に上った。
調べ直しをする内容で最も多かったのは「社内規定・ルールや申請方法」だった。「議事録など過去の決定事項・経緯」「業務の進め方・業務フロー」と続く。
調べ直しが発生する理由は、そもそも資料のありかが分からない場合もあれば、資料はあっても内容が分かりにくい、更新されていないなどさまざまだ。情報が古かったり、判断に至った背景や前提が記録されていなかったりするなど、必要な情報が不足している場合もある。また、そもそも口頭でしか伝わっておらず、資料が残っていないケースもある。
まず資料を探すのに時間がかかり、せっかく見つけても情報が不足していれば、さらに調べ直す必要が生じる――このように、時間のロスが積み重なっていく。
「私にも経験がありますが、組織でいろいろとフォルダ分けして資料を保管していくものの、人事異動などで結果的に何がどこにあるか分からなくなるといったことが起こりがちです。古い資料は紙で残っていることもあり、探すだけで1〜2時間かかることもありました」
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