「しまじろう」がSNSで大人気 40年近い歴史なのに、“最先端”を走れるワケ(3/3 ページ)
等身大のしまじろうのSNS発信が話題となっている。なぜ、シュールな投稿を続けるのか。その理由を探った。
ツッコミどころがポイント
なじみのキャラクターが予想外の行動を取ることで、シュールさや意外性が生まれる。そして、そこに「ツッコミ」が入ることで、加速度的に注目が集まっていく。
また、しまじろう単体ではなく、“同僚”であるコラショとのコミュニケーションを盛り込むことで、新たな関係性が構築されている。両者は本来、対象年齢が異なり、別の世界観やストーリーの中にいた。しかしSNS上では、そうした垣根を越えたコラボを、“大人の事情”で日常的に行えるのだ。
キャラクターのSNS発信によって、商品やサービスを訴求する。そうした手法を採用しているのは、ベネッセだけではない。よく知られているのが、語学アプリの「Duolingo(デュオリンゴ)」である。最新のネットミームを活用すると同時に、しまじろうたちと同様、一般ユーザーへの返信も積極的に行っている。
過去にITmedia ビジネスオンラインがDuolingoに取材した記事『学習アプリなのに「ネタ全開」……万バズ連発の「デュオリンゴ」、マーケ戦略の裏側』によると、投稿の背景には「ブランドの人格化」があるという。そして楽しい印象を持ってもらった結果として、「語学の勉強をしようと思い立った時に、Duolingoを思い出してもらうこと」を目指しているそうだ。
こどもちゃれんじや進研ゼミの場合、すでに一般的な認知は得られている。その点において、Duolingoとはやや異なるが、「思い出してもらうためのキャラ活用」という点では重なる部分も大きい。
ファンが増えることは「防御」にもなる
ブランド訴求のためにキャラクターを活用することは、大きな可能性を秘めている。十分な予算や人手を確保できず、なかなか知名度を上げられない場合でも、これらの事例は参考になるはずだ。
もちろん炎上のリスクもあるが、「企業の公式キャラらしさ」を捨てた言動には、一定の価値がある。ファンが増えれば、いざというときの味方も増える。攻めたブランディングが、防御に効くこともあるのだ。
懐かしい存在を、現在進行形のキャラクターへ。しまじろうやコラショのSNS活用は、過去から受け継いだブランド資産を守りながら、現代に合わせてアップデートする方法を学べる事例と言える。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
書類でよく見る「シヤチハタ不可」、シヤチハタ社長に「実際どう思ってますか?」と聞いたら意外すぎる答えが返ってきた
ハンコで国内トップメーカーのシヤチハタが、2025年に創業100周年を迎える。気になっていた質問をぶつけてみた。インタビュー後編。
「あの時気付いていれば……」 モンスター社員を面接で見抜く、たった一つの重要質問
彼らは「嘘をついている」わけではない。ゆがんだレンズを通して世界を見ているため、彼らにとって「正しいこと=周囲が悪であること」という構図は、疑いようのない真実として映っているのだ。
ニトリHDの時価総額半減……「36期成長神話」が崩壊した、これだけの理由
36期連続成長を成し遂げたニトリが、苦境に陥っている。その原因は、似鳥会長の相場観にあるのかもしれない……。
サンリオ株価、まさかの「ほぼ半値」に……なぜ? ジャパンIPに降りかかった災難の正体
今もなお業績を伸ばしているはずのサンリオ株が、前年の最高値から半値近い水準まで売り込まれている。これはなぜだろうか。決算資料や各地の市場動向を詳細に読み解けば、株式市場の評価とは乖離した実態が浮き彫りになる。

