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総額2.3兆円、千葉市に巨大な「AIデータセンター」建設へ 発電大手JERA参画の“ドリームチーム”、勝機どうつかむ?(2/2 ページ)

JERA、Dell Technologies、RHAELMは、千葉市に日本最大の「AIデータセンター」を建設すると発表した。投資額は2.3兆円以上に上る。3社によるドリームチームは、勝機をどこに見いだしているのか。

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AIデータセンター構築の「標準モデル」目指す

 千葉プロジェクトによるAIデータセンターの提供は、3社が目指す構想の一角にすぎない。JERAの原田勇翔氏(グローバル戦略室 上席推進役)は「3社が専門家を出し合ってワーキンググループを設置し、AIインフラの迅速かつ大規模な展開を可能にする標準モデルを検討する」と説明した。

 AIインフラの構築には「電源の確保」「電力設備、冷却設備、AIハードウェアなど異なる分野の統合」「案件単位での最適化」といった課題がある。原田氏は「同じような設備であっても、案件ごとに一から設計し、個別に製造・調達するため、開発期間が長期化し、サプライチェーンも分断されやすい」と指摘した。

 そこで3社は、電力供給、AIデータセンター、AI処理などを一体として捉え、ハードウェアから利用契約まで全体を最適化する。JERAはこれを、電力を生む分子(molecule)からAI推論処理(token)までをつなぐ「Molecule to Tokens」アプローチと呼ぶ。同アプローチの下、AIデータセンターの構築プロセスにおける標準モデルを確立したい考えだ。

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Molecule to Tokensアプローチの概要(出所:JERAの投影資料、撮影:編集部)

 AIデータセンターの開発についてはRHAELMが知見を有しており、AIハードウェアに関してはDell AI Factoryで標準化されている。今回の覚書に基づく最大のポイントは、標準化したデータセンター側と、電力側を結ぶことにある。

 「発電設備、変電設備、送配電の中継機となる開閉設備などについても標準化、モジュール化を検討し、データセンター設備と整合したスケジュールで製造・納入できるモデルを目指す。標準化によって、案件ごとに生産・調達が細切れになる問題を改善し、より計画的な製造・調達につなげることも重要な目的だ」(原田氏)

第1号千葉プロジェクトから「数百万キロワット級のAI基盤」へ

 標準モデルの鍵となるのが、発電所の敷地内にデータセンターを建設し、発電設備から電力を直接受け取る「オンサイト型電力供給」(発電所一体型)での構築だ。既存の電力網に後から接続する方式(電力系統接続型)に比べて、データセンターの稼働開始を数年早められるという。

 千葉プロジェクトを通じて確立した標準モデルを、他のAIデータセンター建設に横展開して、2030年代に日本全体で数百万キロワット規模のAI計算基盤を実現したい考えだ。

 国内でのデータセンター建設に当たり、原田氏は「JERAの発電所の中で、似たようなことができる適地が22カ所ある。厳しく選定し、お客さまの要望を見極めながら開発する」と説明。土地に加えて、電力設備、通信、半導体などを扱う企業との連携によるサプライチェーンの強化も視野に入れている。

 これから取り組む案件で技術面、ビジネス面での有効性を検証する。将来的には海外展開を見据え、各国のエネルギー事情や制度に合わせて提供できるモデルに発展させる想定だ。可児氏は「安定的にAIインフラを構築できる日本発のモデルとして世界に発信したい」と意気込んだ。

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JERA 会長 Global CEOの可児行夫氏(撮影:編集部)

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