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キオクシア、2桁成長に“急ブレーキ”? Q3「売上収益1%増」、決算説明会で幹部らが語ったこと(2/2 ページ)

キオクシアHDは、2027年3月期Q3の見通しを「売上収益が2兆5000億円」と発表した。しかし前期比1.0%増にとどまっており、2桁成長からの転換について投資家から質問が上がった。質疑応答の内容を紹介する。

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第3四半期の売価が未定 交渉が難航中?

――第3四半期の価格がまだ決まっていないことに驚いた。これが通常なのか、値上げ交渉などが難航しているのか。

藤川氏 通常だ。毎月決まるという顧客もある。傾向として、現在モノが不足しているため、お客さまとしては「なるべく早期に決着したい」、サプライヤーとしては「なるべくゆっくり決着したい」という力関係のバランスがある。これは、モノが余ると逆転する。

 平常運転だと、9月末に10〜12月の価格が決まっているのが理想だが、そのような状況はない。10月末時点で価格が決まっているのはおよそ50%だ。

――今後、売り上げが好調なデータセンター向けを優先させ、スマートフォン向け需要は断るケースも出てくるのか。

藤川氏 現在、データセンター、ハイパースケーラー、スマートフォン、PCなど向けの要求は、当社の供給能力を超えているため、断るというか、需要に応えられない状況が続いている。

 その中で、当社が強制的、一方的にスマートフォンやPCなどの供給を減らして、データセンターにシフトしているのかというと、必ずしもそうではない。当社の製品開発における優先度が、データセンターなどAIがけん引している市場に向いている点は間違いない。

 一方で、この先、PCやスマートフォンで「オンデバイスAI」需要が出てくる可能性がある中で、各市場のキープレイヤーとは良好な関係を維持したいというのが太田(社長)の指示でもある。キオクシアHDとしてはなるべくバランスを取ってサポートしたい。ただし、売価の上昇率や価格の弾力性は異なるため、戦略的に考えてサポートしている。

AI需要によるメモリ不足 今後の見通しは

――AI需要によってメモリの供給が足りていない状況について、2027年以降はさらに供給がひっ迫するのか。

藤川氏 2026〜2027年を通して、需要は非常に強い。供給量が需要に満たないという状況が続くと考えている。2028年も、引き続きAIがけん引する需要が強いと読んでいる。一方でサプライヤー側の供給がどうなるかが焦点だ。報道では各社ともキャパシティーを増やそうとしており、2028年の需給バランスがどうなるかを考えるのは早計だ。ただ、需要は引き続き旺盛で、2027年は、2026年よりも需要が強まるだろう。

――ハイパースケーラーの設備投資について、市場で懸念の声が上がっている。実需と市況をどうみているか。

藤川氏 一部のハイパースケーラーやネオクラウドベンダーの資金繰りを心配する記事を目にする。実需として私たちに来ている要求――つまり、建設済みあるいは建設中のデータセンターからくる要求は強い。そこは手堅い。

従業員への還元 どう対応している?

――2025〜2026年にかけて、韓国のSamsung Electronics(サムスン電子)や米Micron Technologyの台湾拠点で、利益の従業員還元を巡るストライキが発生し、生産上のリスクになるという受け止め方がある。株主還元については配当の実施があったが、従業員還元についてはどう取り組むのか。

藤川氏 従業員への還元は、業績に連動した賞与を積み増しながら対応している。国や会社によって従業員還元の考え方は違う。当社としては長期にわたって勤めてほしいため、安定した給与と業績に連動した賞与を支払っている。現状で、ストライキなど「どこかの会社」のようなリスクはない。

――業績のダウンターン(下落局面)が来た際の対応はどうか。

藤川氏 例えば、2022〜2023年にこの業界は非常に大きなダウンターンに見舞われた。そのときも、キオクシアは従業員に給与をしっかり支払っている。ボーナスも出している。

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キオクシアHDのロゴ(編集部撮影)

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