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クロノ(時間)&グラフ(記録する)=クロノグラフ+D Style 時計探訪(2/2 ページ)

メカ好き少年の心を持つ者を魅了するクロノグラフ腕時計。ムーブメントの機構はより複雑さを増し、部品数も通常の約2倍に。作り手に高い技術力を要求するラトラパンテなど、“計測する時計”の魅力を考える。

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割剣、スプリットセコンド、ラトラパンテ

 普通の時計に比べて構造も複雑なら部品点数も多いクロノグラフ。しかしここで紹介する「ラトラパンテ」は、仮にクロノグラフが主人に忠実な番犬ならば、こちらは厳しい訓練に合格した軍用犬レベル。部品点数はさらに増え、複雑さの点においてもワンランク上のステージにメカ好きを誘い込んでくれる。当然ながら、それ相応の技術力を備えた時計メーカーにしか作れない時計なので、値段の方は少々高くなりますが。

 ラトラパンテは、通常は1本だけのクロノグラフ秒針の下に、もう1本秒針が隠れていて、ボタン操作で片方だけ止めて、もう1本の計測を続けさせる。もう1度押すと、止まっていた針が瞬時に動いている針に追いつき、再び2本同時に計測。この操作を繰る返すことでレースの1着、2着、それ以降のタイムも順次計測できる。いわゆるラップタイム計測も可能な機能を搭載するのがラトラパンテだ。

 ちなみにラトラパンテはフランス語の、“追いつく”とか“遅れを取り戻す”から由来しており、日本語では割剣(秒針が割れる)、英語ではスプリットセコンド(秒針が別れる)と表現されるが、機能は同じ。ただ「ラトラパンテ」というと、フランス語の優雅な音響効果(?)も手伝って、ちょっとオシャレな気持ちになれる。

ダービー&シャルデンブラン「スピラール スプリットセコンド」

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スピラール スプリットセコンド

 同社が1942年に発明した簡易スプリットセコンドクロノグラフムーブメント「インデックス・モビーレ」にインスパイアされたスプリットセコンド。凝った仕上げの文字盤やカボション付きのリューズなどトラディショナルな雰囲気が人気。自動巻き、92万4000円。

問合わせ先:日本シイベルへグナー 電話番号・03-5441-4515

ラドー「ジ・オリジナル スプリットセコンド クロノグラフ」

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ジ・オリジナル スプリットセコンド クロノグラフ

 スイス公式クロノメーター検定をクリアした高精度ムーブメントを搭載するスプリットセコンド。バレルライン(楕円形)と呼ばれるケースはスクラッチプルーフのハードメタルを採用している。自動巻き、クロノメーター、89万2500円。

問合わせ先:スウォッチ グループ ジャパン ラドー事業部 電話番号・03-6254-7331

アジムート ミリターレ-1「モノプッシャーラトラパンテ」

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モノプッシャーラトラパンテ

 第2次世界大戦に活躍したパイロットウォッチを彷彿とさせるリューズデザインや文字盤仕上げ、シングルプッシュボタンなどマニアも納得できるミリタリーテイストたっぷりのスプリットセコンド。手巻き、タキメータースケール搭載、価格は48ミリケースモデルが88万2000円。世界限定50本の55ミリケースモデルが119万7000円。今秋入荷予定。

問合わせ先:大沢商会グループ 電話番号・03-5775-3932

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