続・日本未発売車の宝庫!――イマイ的世界の旅 バリ編その4:+D Style モテるクルマの選び方(2/2 ページ)
タクシーに採用されているトヨタ・ヴィオスや、魅力的な値段のスズキ・APV――まだまだ日本では見られない車はあるんです!
さて、前回ダイハツのセニアについてお話しましたが、同じく日本ではコンパクトカーのイメージが強いスズキもミニバンを出しています。バリではえらい人気らしく、とっても頻繁に見かけるモデル、それがAPVというクルマ。
APVは商用・ピックアップトラックなどにも対応する多目的車として開発され、1.5リッターと1.6リッターの直4エンジンを採用する8人乗りモデル。価格もダイハツ・セニアやトヨタ・アバンザと同じく1億ルピア程度。約130万円以下です。
バリでAPVは「安いクルマの代名詞」のように言われているそうで、「2004年の発売からわずか4年でそこまでの地位をインドネシアで築いたのか、スズキ!」と感慨深く思いました。インドや各国で自動車賞(インドではいろんなカーオブザイヤー的な賞があるらしいです)を獲得したスイフトなど、今後もスズキには大注目してしまいそう。
ちなみに街ゆくこれらのクルマ、給油口に日本では見られないパーツを付けていました。カッコいいのかカッコ悪いのか……明言は控えますが(笑)、大人気でした。
さて、規則があるのかないのか、いちツーリストにはまったくナゾなバリ交通事情において、一番不思議なのはローカルルールです。
ローカルルールは日本にも存在しますよね。例えば道を譲ってもらった時など、ありがとうの気持ちの込めて、ハザードを2、3度点灯させる、といったもの。
バリではこのハザード、交差点での直進時に使うようです。信号のない交差点で、右左折の時にはそれぞれ左右のウインカーを点滅させるのは万国共通ですが、このとき直進車はハザードで直進を後続車にアピールします。
この交差点ですが、バイパスのような巨大交差点はもちろんのこと、街の路地のような超極狭な交差点でも有効なサイン。ツーリストは交差点を横断する際、このハザードを見たら直進してくる、ということを覚えておけば、より安全でしょう。徐行している、もしくは駐車するというサインではありませんから、そのクルマの前を横断したりしないように!
そしてずっとナゾだったのが、ビーチサイドの駐車スペース。
ビーチ添いの通り、ジャラン・パンタイ・クタにぎっちりびっちりクルマたちが駐車してあるのですが、2重3重駐車は当たり前、どうやってクルマ出すんだろう……なんて思ってたんです。
通り沿いのカフェに陣取ること1時間余り、が解けました。なんとオジサンたちが3人がかりでエンジンの掛かっていないクルマを手で押し、奥に駐車したクルマを出しているじゃないですか!
どうやらこの駐車場、駐車するときはニュートラルギアに入れ、パーキングブレーキをかけないまま駐車場係にクルマを預けるようなのです。駐車場係はクルマを自在に手で押し、できる限り駐車場にクルマを詰め込む、というからくりでした。ぶつけちゃったらどうすんだろ? なんて感覚はきっと、日本人的なものなのかな。
世界には世界の道路があって、それぞれ独自に進化したルールを持っています。交通は生き物。人と共に成長し、発展するものです。
機会があれば、違う国からのリポートをお届けできればと思っています。
テレマカシー!!(ありがとう)
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