強く、速く、美しい貴婦人。フェアレディZ:+D Style モテるクルマの選び方(1/2 ページ)
コンパクトながら強烈な存在感を放つボディ、そして素直で切れのいい走り――フルモデルチェンジによってさらに洗練された“貴婦人”と、つかの間のドライブを楽しんできました。
日本にはさまざまなカー雑誌がありますが、その雑誌が掲載する「次期○○予想」のような新車ボディの予測記事は相当に信頼性が高いと思っていいでしょう。特に最近のものはかなりのところまで真に迫ったCGを作成してますから、私も信頼を置いて見ることにしています。
しかし、このクルマの予想モデルを見た時はかなり驚きました。だって先代モデルに比べて飛躍的にカッコよくなりすぎてたんですもの! これは話題性を持たせるために、CGを若干ひいき目に作ったに違いない、と思ってしまったぐらいです。
それが日産の新型フェアレディZでした。
今さら語る必要もないくらい、有名かつ熱狂的なファンを世界中に持つフェアレディZですが、あえてそこを軽く語りますと、1969年に初代が誕生してから40年を迎える“超愛されロングセラー車”。なんと累計販売台数は世界で約170万台というから驚きです。クルママニアの間では、同社のGT-Rと並んで濃ゆ〜いマニアを擁する、非常に求心力の強いクルマのひとつですね。
私は元レースクイーンですので、Zと聞いてビンゴなのは国内最高峰ツーリングカーレースである「スーパーGT」のイメージ。現在はZに代わってGT-Rが参戦していますが、500馬力を超えるモンスターマシンでありながら、どこか女性を彷彿とさせるようなエレガントさをまとったZがホームストレートを駆け抜けるたびに、ほれぼれと見入ったものでした。
そのフェアレディZがさらに美しくなって再登場です。
まず特徴的なのはエクステリア。印象的なV字型の瞳です。これ、写真を見たときには「ドギツイかも」とも思ったんですが、実物は案外すんなり飲み込める感じ。かといってヒトクセあるデザインに違いはないので、イマドキの日本車にはちょっと珍しいくらいの自己主張を感じます。この一回見たら忘れないヘッドランプとリアコンビネーションは、“和”がテーマ。「書道の“とめ、はね、はらい”的な役割を果たし、スタイリング全体を引き締める効果を狙ったブーメランモーション」と、広報資料には記載されていました。
ボディラインはご覧のとおり全体的にものすごくマッチョ&グラマラスでカッコイイ。特にリアフェンダーの辺りなんて大げさなくらいでしょ。この肉感的なボディが「パワーありまっせ!」「走りまっせ!」な雰囲気を演出していて、乗る前から視覚的にも興奮させてくれます。特に北米で歓迎されそう。もともとZファン、アメリカに多いですしね。
個人的にはボンネットがすこし分厚いかな、と感じましたが、これは歩行者安全保護のためにあえて厚くデザインされているそう。この部分のデザインはハンドリングで重要なポイントとなるオーバーハングにも関わってくる場所なので、軽快なハンドリングを実現するために犠牲になったということでもあるのでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.