撮ってUPして遊べる新世代動画カメラ “bloggie”「MHS-PM5K」:レビュー(4/4 ページ)
ソニーの新提案ビデオカメラ“bloggie”「MHS-PM5K」を使って、ネットで動画を楽しもう。PC側にアプリがなくても本体内蔵のアプリで、HD動画でのスナップ動画や360度のパノラマ映像が、すぐさまWebに公開できるのだ。
360度ビデオは面白い
ブロギーのもうひとつの面白さは、360度ビデオ。これは最高にユニーク。付属のレンズをかちゃっとはめるだけで自動的に720pのモードに切り替わり、ドーナッツ型の映像を撮れる(1080iだと画角が狭いので全体を撮れないのだろう。ここは残念)。
そしてレンズを上に向けて撮影すると、360度のドーナッツ型映像を撮れるのだ。上下の画角はやや狭いが、これで動きながら撮ると前後左右を同時に見られる面白い映像ができる。
360度映像はもうひとつ別の楽しみ方がある。付属ソフトのPMB(PictureMotionBrowser こちらはWindows版のみ )で、ドーナッツ状の映像を帯状のパノラマに展開でき、専用のプレイヤーを使えばパノラマ動画を楽しめる。ただパノラマ動画を楽しむには専用アプリが必要なのと、元が720pなので画質に難があるのは残念。さらにこれをWeb上で見られる手段を用意してもらえるとありがたかった。
付属の360ビデオコンバートツールでドーナッツ状の動画をパノラマに展開する。このとき中心位置を調節するのがポイント。出力は720pとVGAを選べるが、画質を考えると720pがいい。ただ、20秒弱の動画で変換に1分以上かかる(Core2Duo 2.26GHzのノートPCの場合)
パノラマに展開した動画を付属の360ビデオプレイヤーで見ると、下に360度、上に見たい方向の動画を表示し、動画版ストリートビュー的な映像を楽しめる。ただ、動画はちょっと荒い。1080iで360度ビデオを撮れればもっと高解像度になったはずなのが残念
Webのための新世代動画カメラ
ブロギーの面白さは手軽にHD動画を録ってさっとWebにアップできる点にある。撮影機能をギリギリまで単純にして誰でもすぐ楽しめるようにした潔さがよい。
そして本体のみでUSB端子に接続でき、内蔵アプリを使ってアップロードまでできる手軽さも、共有までの手軽さを考えるとすごい。PMBポータブル上で不要な箇所(前後をカットできるだけでいい)をカットしたり、ちょっとタイトルを追加するなど超簡易編集機能が付いたらいうことはなかろう。
価格は米国では169.99ドルなのに対して日本では直販サイト価格で約2万6800円。一見高価だが、付属品が異なる。米国版には360ビデオレンズと4GバイトのメモリースティックDuoが付属しないからだ。それを考慮すると妥当ではあるが、720pでよければ動画対応デジカメを買える値段であり、ここはメディアを別売りにしても2万円以下にして欲しかったかと思う。
その辺を分かった上で、手軽に動画でコミュニケーションしたい、簡単にアップしたいと思ったら、これは買いだ。何より簡単。特に360度映像はドーナッツ型のままでも面白い。ネットで動画を楽しむ新世代の製品である。
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