昨年夏に発表されながら、タイ洪水被害の影響で発売日が延期されていた「NEX-7」を写真で紹介する。なお、本製品の特徴のひとつであるユーザーインタフェース「トライダイヤルナビ」についてはこちら(動画で見る、「NEX-7」の新UI「トライダイヤルナビ」)にて紹介しているので参照して欲しい。
NEX-7はNEXシリーズの最上位機として登場するだけに仕様も豪華だが、まずはその高い質感に注目したい。EVFを搭載したボディはNEX-5N/C3よりやや大振りだが、素材につややかなマグネシウム合金を採用しており、また、シャッターや電子ダイヤルは金属の削り出しとすることで、持つものへ極めて精密な印象を与える。
グリップにはラバーが張り付けられているほか、ホールド時に中指が当たる部分にはくぼみが設けられており、グリップ感も上々だ。NEX-5N/C3では左手でレンズを保持する感じのホールドになるが、本製品ではこのグリップの存在もあり、両手でしっかりと保持する感じになるために安定感も高い。
NEX-5N/C3ではボディに比べてレンズのほうが大きい印象を与えたが、同じレンズ「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」を組み合わせても、NEX-7のほうがボディが大きいためバランスが取れているように見える。なお、NEX-7のレンズキットに含まれる「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」は、本製品付属品のみ限定色のブラックとなる。
「レンズと板」というデザインコンセプトは継承されているが、細部はかなり既存モデルと異なる。最も目を引くのがボタンの多さで、上部に2つ設けられた電子ダイヤルとシャッターボタン横の「ナビゲーションボタン」を用いたトライダイヤルナビによって、素早い撮影操作が行えるよう配慮されている。もちろん、背面にはコントロールホイールも用意されている。
背面にはコントロールホイールと2つの操作ボタン、それにAF/MLとAEL(AEロック)の切り替えスイッチ、再生、ストロボポップアップボタンが用意されている。AF/ML・AELのスイッチは既存シリーズ製品には用意されていなかったものであり、マニュアル操作にも重きを置いたインタフェースを指向していることが分かる。背面液晶のサイズは3型(92万画素)で、上下に可動する。
こちらもシリーズで初めて搭載されたEVFは有機ELを利用しており、サイズは0.5型で解像度はXGA/235.9万画素相当。先行して販売されている一眼レフ「α77」とほぼ同等のスペックだ。視野率は100%で視野角は33.1度。アイポイントは約23ミリ(最終光学面から)に設定されている。基本情報表示や水準器、ヒストグラムといった表示パターンの切り替えも行える。背面液晶とEVFの切り替えは手動、もしくはアイセンサーによる自動で行われる。
操作系ハードウェアは既存シリーズ製品に比べてかなりの追加が行われているが、操作面のソフト的なユーザーインタフェースを見ると、「MENU」を押せば「撮影モード」「カメラ」「画像サイズ」など6つのアイコンが並ぶなど、基本的に既存モデルを踏襲している。コントロールホイールと上下ボタンを用いたキーカスタマイズも同様に踏襲されており、カスタム設定は5つまで保存できる。
詳細な製品レビューは追って掲載する。
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