「あっ」という瞬間を逃さない、超快適スナップカメラ ニコン「Nikon 1 J4」(3/4 ページ)
新しいNikon 1は速い。普及機にあたるJシリーズの最新作「J4」もやっぱり速いが、V3の撮る人がその速さを積極的に使いたい人向けというより、速さによる快適さを求める人向けなのだ。
J4とV3の違いはここにある
こうしてみると、J4はV3をよりシンプルにして安くしたモデルのようだが、何気なく差別化されている点がいくつかある。
メディアはメディアはmicroSDカードでV3と同じ。Wi-Fiも同様に内蔵している。バッテリーは一見同じだが、容量に若干の差があり、互換性はない。
続いて中身を比べてみる。
約1800万画素で1インチの像面位相差AF対応イメージセンサーで、ISO感度は最高12800まで、という点では同じ。
シャッターはV3と異なり、J4は電子シャッターのみでメカシャッターを持たない。続いて連写枚数に効いてくるバッファ容量。V3は連写時は40枚分のバッファを持っている(つまり超高速連写でも40枚まで撮れる)のに対し、J4は20枚分と半分になっている。だから、高速連写を楽しみたい人は足りないと感じるだろう。
拡張性にも差がある。V3はEVFや外付けのストロボを取りつけられるが、J4にはそれがない。
V3とJ4の決定的な差はそのあたりにある。
単なる上位下位というより、ターゲットとしているユーザーが異なるのだ。本格派高速連写カメラがV3なら超快適スナップカメラがJ4なのである。
じゃあ他のエントリー向きミラーレス一眼と比べるとどうか。
画質面ではどうしてもイメージセンサーサイズが小さい分、不利な面はあるが、コンパクトさとAFの速さは超魅力的。一瞬で決まるAFに一度慣れると他のカメラのAFが遅くみえちゃうのでお気をつけを。何も考えずに「あっ」と思った瞬間に気軽にパシャパシャとシャッターを切って、ちゃんと撮れてるカメラなのだ。そういう撮り方ができちゃうのはすごいことである。
作例(1)
キットレンズ「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」で広角端と望遠端。オートで撮影。写りは基本的にとてもナチュラルで派手目の味付けが好みの人には物足りないかもしれない
反応が早いのでとっさのスナップにすごくいい。あっと思ったらすぐタイムラグなしに撮れる。それがJ4の真骨頂かと思う。ただもうちょっと露出を上げてもらってもいいかなと。アンダー目になることが多い レンズ:1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM 1/200秒 F5 ISO200
オートで撮影したら手前のツツジにピントがあった。後ろの聖堂を撮りたいと思ったのでその場でタッチシャッター。タッチシャッターを快適に使える唯一のカメラかもしれない レンズ:1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM 1/400秒 F3.8 ISO200
キットレンズの「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」はズーム全域で20センチまで寄れるので寄った撮影もできて便利。テレ端で 1/320秒 F5.6 ISO200
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