出版業界ニュースフラッシュ 2011年11月第2週

出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。こうしたトピックの中に今後のヒントが隠されているかも?

» 2011年11月12日 13時00分 公開
[新文化通信社]
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 出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。こうしたトピックの中に今後のヒントが隠されているかも?

日販中間決算、売上高前年比3%減

 11月10日、大阪日販会第22回総会後の懇親会で、日販の古屋文明社長が発表した。

第64期中間(H23.4.1〜同9.30)決算の売上高は前年比3%減。「書籍」は同2%増、「雑誌」は同5%減。返品率は総合で同0.3ポイント減とわずかに改善した。書籍部門で収益性の高いビジネスモデルを構築するうえで、「ドイツの出版流通が参考になるのではないか」と語った。当日は226人が出席。

【出版科研の書籍・雑誌販売額調査】9月期は前年同月比1.8%減

 全国出版協会・出版科学研究所が行っている書籍・雑誌販売額調査によると、2011年9月期の書籍・雑誌推定販売金額(本体価格ベース)は、前年同月比1.8%減の1683億1700万円だった。推定販売金額の内訳は、書籍が同3.0%増の834億4200万円、雑誌が6.1%減の848億7500万円。

 書籍は100歳を迎えた柴田トヨさんの詩集『百歳』(飛鳥新社)、木村拓哉のフォトエッセイ『開放区2』(集英社)などの新刊や、ミリオンを達成した『人生がときめく片づけの魔法』(サンマーク出版)や『体脂肪計タニタの社員食堂(正・続)』(大和書房)などのロングヒット作が貢献した。

 一方、「雑誌」は、推定販売金額、推定販売部数が月刊誌・週刊誌ともに同6%以上のマイナスとなった。

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