出版業界ニュースフラッシュ 2015年2月第3週

講談社の売上高発表や創立60周年の徳間書店が「文庫大賞」を創設したことなどが話題に。

» 2015年02月23日 10時00分 公開
[新文化通信社]
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講談社、第76期の売上高は前年比1%減の1190億円

 2月17日、講談社の森武文専務が東京・音羽の本社で行われた「新企画説明会」で、第76期(2013年12月1日〜2014年11月30日)の売上高を1190億円と発表。営業利益は前年を超えたが、税引前利益、当期純利益は前年を若干下回ると報告した。

 「書籍」が前年比16.7%減、「雑誌(コミック含む)」は同1.2%減。コミックス単体でみると、『進撃の巨人』『寄生獣』『七つの大罪』など映像化によるヒット作が多く同7%増だった。電子書籍販売をはじめとしたデジタル収入は同67%増で大幅に伸長した。

 講談社は2月23日、第76期定時株主総会を行ったあと、会見を行う予定。

徳間書店、「文庫大賞」創設 書店報奨も

 同社創立60周年を記念して「徳間文庫大賞」を創設した。既刊の同文庫から読者と書店員が選んだ8点を候補作とし、「書下し部門」「定番部門」の2部門で大賞を選ぶ。

 徳間書店では候補作8点をフェア対象商品にして各5冊のAセットと各2冊のBセットを用意。1冊につき50円の報奨金を支払う。申し込みは法人単位。申し込み締切日は2月12日。3月2日ごろに書店搬入、売上げ集計を基に4月9日に大賞2点を発表する。

第3回「コルク新人賞」は該当なし

 マンガを対象に行っていた第3回「コルク新人賞」がこのほど発表され、該当作はなしだった。主催はエージェント会社のコルク。同社の柿内芳文氏がひとりで選考を行った。

 同氏は「力作は何点かありましたが、わたしが選考の基準とした『世の中を動かす』と思えるほどの作品・才能には、出会えませんでした」とコメントを発表している。

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