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出版物の発売最大7日遅れ――日本出版取次協会
日本出版取次協会は、東北地方太平洋沖地震に関連し、出版物を全国の書店に発売日に届けることが困難な状況であることを発表した。
被災地への配達は行わない
日本出版取次協会は、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に関連し、出版物(雑誌・書籍)を全国の書店に発売日に届けることが困難な状況であることを発表した。
取次会社とは出版社と小売書店の中間にあって、書籍/雑誌などの出版物を出版社から仕入れ、小売書店に卸売りする販売会社を指す。トーハン、日販、大阪屋などの取り次ぎ大手が名を連ねる同協会が発表したところによると、3月16日現在、全国一律の発売日を確約するのは困難な状況であるという。これは、物資の配送が被災地を優先して手配されていること、輸送/配達するためのトラックの燃料不足、計画停電によるコンテナ(鉄道)輸送手段の確保が困難であることなどが理由だとしている。
同協会によると、現在の配達状況は以下の通り。
- 書店への配送は3月16日から19日までの間、2日に一度とする
- 3月22日以降の配達は、3月18日に状況を見ながら決定
- 発売日は最大7日程度の遅れが発生する場合がある
- 被災地への配達は救援活動を最優先として行わない
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