エンタープライズ:トピックス 2002年6月11日更新

WebSphere 2002 Tokyo開幕:4ブランドでインテグレーションに注力する日本IBM

 日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は6月11日、Webテクノロジーの基礎から最新動向までを紹介する「WebSphere 2002 Tokyo」を都内ホテルで開幕した。同カンファレンスは、国内ではまだまだ一般的とはいえない有料のカンファレンスであるにも関わらず、900名以上のWebアプリケーション開発者が集まった。

 オープニングの挨拶でステージに立った日本IBMの理事ソフトウェア事業部長、平井康文氏は、「WebSphere、DB2、Lotus、Tivoliの4ブランドのインテグレーションにより、顧客に新しい価値を提供するのが日本IBMの使命」とし、WebSphere製品群を中核としたインテグレーション戦略に注力していくことを強調した。

日本IBMの理事ソフトウェア事業部長、平井康文氏

 日本IBMのインテグレーション戦略には、3つのエリアがあると平井氏。3つのエリアとは、エンドユーザーが利用するフロントエンド部分のインテグレーション、バックエンドのERPやCRMおよびSCMなどのアプリケーション、レガシーシステムなどを短期間で統合するビジネスプロセス統合、そして企業間をオープンにインテグレーションしていくWebサービスだという。

 フロントエンド部分のインテグレーションでは、6月6日にリリースされたばかりの「IBM WebSphere Portal V4.1」やLotus製品群によりダイナミックワークプレイスを実現する。またバックエンドでは、昨年10月に買収を発表したクロスワールズ・ソフトウェアの製品群をWebSphereブランドに連携した新製品が同日発表されている。

 平井氏は、「今後も製品ポートフォリオを拡大し、パートナー各社と協力していくことで、より柔軟なシステム構築が可能な環境を実現していきたい」とした。

WebSphereは既にナンバーワン

 平井氏に続き登場した米IBMのソフトウェアサービス&サポート担当副社長、ジョン・ソイリング氏は、WebSphere 2002 Tokyoで英語の講演を行う唯一の人物だ。

 同カンファレンスのプレビューで日本IBMのソフトウェア事業部WebSphere事業推進部長,大古俊輔氏は,「日本人スタッフが,日本語でWebSphereの最新情報を紹介できるのが同イベントの最大の特徴。これだけ優秀な日本人スタッフをそろえられるのも日本IBMの強み」と話している。

米IBMのソフトウェアサービス&サポート担当副社長、ジョン・ソイリング氏

 ソイリング氏はまず、「WebSphere製品群は、経済不況にある現在でも、大きく成長している。この成長率は、景気が良いときでもすごいことだが、不景気の今は驚異的といえる」とWebSphereビジネスが順調なことを来場者に報告した。

 WebSphere製品群は、2001年第3四半期で73%、2001年第4四半期で43%、2002年第1四半期で53%の成長率で売り上げを伸ばしているという。また、「2002年5月のガートナーの調査では、WebSphereがマーケットシェアで34%のトップに立った」と話している(ZDNetの記事では、BEAが34%でトップ、IBMは31%で続いている、とあるので勘違いと思われるが…)。日本でも2002年の第1四半期に、WebSphere製品群の売り上げが58%の成長を記録したという。

「ビジネスの変化が激しい現在、その変化に柔軟に対応できるシステムを構築することが企業にとって競争に勝ち抜くための大きなカギとなる。そのためには、柔軟で、拡張性があり、信頼性の高いプラットフォーム製品を選択しなければならない。WebSphereは、そのためのプラットフォーム製品としてベストな機能を提供する」(ソイリング氏)

 同氏は、これを証明する1つの事例として、イーベイの事例を紹介した。イーベイは、日本では成功しなかったが、世界的に見ればオンラインショッピングサイトとして成功した最大級のものだ。現在、1億3800万アイテム以上が同サイトに登録されており、毎月200万アイテムが追加されているという。

 このような巨大なショッピングサイトを運営していくためには、「トランザクションの信頼性が不可欠。IBMとBEA、Oracleを比較した結果、イーベイはIBMを採用した」とソイリング氏は強調した。

「このように、さまざまな分野でリーダーとしての確固たる地位を築くことができたのは、パートナーの協力があったからこそ」とソイリング氏。今後もIBMでは、パートナー各社と協力することで、e-ビジネスのゲームに勝利したい考えのようだ。

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[山下竜大 ,ITmedia]