エンタープライズ：知っておきたいデータベース移行術「SQL Server→Oracle編」 (5/15)

エンタープライズ：特集

2003/07/25 18:19:00 更新

［Java Developer特別企画］2003年9月号
知っておきたいデータベース移行術「SQL Server→Oracle編」 (5/15)

JAVA Developer 2003年9月号より転載

・文字型（文字の長さで型変換）
　文字型として用意されているデータ型に関しては、SQL ServerとOracle9iに大きな違いはありません。SQL Serverが持っているchar型、text型、varchar型にはそれぞれ先頭にnをつけることでUnicodeを取り扱うこともでき、これはOracle9iと同様です。char型、varchar型はそのままOracle9iでも同じ型を使うことができます。

　文字型で注意しなければならないのは、型名ではなく、各型の最大文字数の違いです。移行時は、アプリケーションで想定している文字の大きさを配慮する必要があります。

　Oracle9iへの移行の際、2,000字を超える大きな文字列は、Oracle9iのラージオブジェクトと呼ばれる型の中で文字データを扱うことができるclob型を使います。こうすることで、最大4Gバイトまでの文字列データを扱うことが可能になります。またOracle9iのclob型は、取り扱いの制限がとても少なく、索引や複数列の定義などに関して、通常のデータ型と同様に使えます。

表3　文字型の移行
SQL Server 2000	Oracle9i
char(n)　最大8,000文字	char(n)　最大2,000バイト
text　最大2,147,483,647文字	nclob　最大4GバイトのUnicode
varchar(n)　最大8,000文字の固定長文字	varchar2(n)　最大8,000文字の固定長文字
nchar(n)　最大4,000文字のUnicode	nchar(n)　最大2,000バイトのUnicode
ntext　最大1,073,741,823文字のUnicode	nclob　最大4GバイトのUnicode
nvarchar(n)　最大4,000文字の可変長のUnicode	nvarchar(n)　最大4,000文字の可変長のUnicode