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2004/02/03 22:16:00 更新


インフォテリア、ASTERIAの機能強化やクライアント製品の投入を明らかに

インフォテリアは、ASTERIAの採用企業が大企業を中心に70社を超えたことを明らかにした。引き続き、ASTERIAの機能強化やクライアント製品の投入も計画しており、1年後には150社以上の採用を狙う。

 インフォテリアは2月3日、ビジネスインテグレーションプラットフォーム「ASTERIA R3」の機能強化や技術者育成、およびクライアント製品「MIST」の投入などを柱とする2004年の事業戦略を明らかにした。

 昨年1月時点で20社だったASTERIAの採用企業は、昨年末までに大手企業を中心に70社を超えてきた。都内のオフィスでブリーフィングを行った平野洋一郎社長は、「現実を直視し、しかし、革新を忘れず、利益を確保することで成功をつかみたい」とし、「1年後の採用企業は最低でも150社」との目標も掲げた。

 2月から既存顧客に配布が開始されるService Pack 1は、バグフィックスのほか、レガシーシステムとの接続性向上が目玉となっている。3270、あるいは6680といった端末エミュレーターを介したホスト連携機能や全銀などのEDIプロトコルがサポートされたほか、NotesデータベースもほかのRDBMSと同様、柔軟にアクセスを制御できる機能が追加されている。

 パートナーの営業や技術者により詳細な情報を提供するとともにコンサルタントもパートナー向けにシフトし、併せてソリューション事業をパートナーらに任せていく施策も打ち出す。インフォテリアでは代わりに教育事業を強化し、ASTERIA技術者の育成に力を注ぐ。だれでも受講できるオープンコースを毎月開催するほか、ASTERIA自習キットを用意し、Webからダウンロードできるようにするという。

 こうした機能強化や施策が既存事業の確実な成長を狙うものだとすれば、将来への布石として新製品の投入も計画する。

 企業間でXMLデータをやり取りするには、ASTERIAサーバをそれぞれ導入すれば自動連携機能の恩恵も得られるが、中小企業や営業所などでは導入コストが障害となる。そのため、インフォテリアでは、ExcelをXMLデータ送信のフロントエンドとして利用する「iMaker for Excel」を提供してきたが、送信後のデータ管理機能が限定的だ。

 そんなユーザー企業からのフィードバックを得て開発されたのが、メールベースのリッチクライアント「MIST」(ミスト:コードネーム)だ。今年後半の出荷を予定しているMISTは、例えば、電子申請のようなハブ&スポーク型の「スポーク」に適しているという。

 また、世界展開の一環として、ASTERIA「英語版」の出荷も開始したほか、「XMLマスター」と呼ばれる認定技術者試験も世界各国で受験できるようにした。

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[浅井英二,ITmedia]

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