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2004/02/27 02:25:00 更新
NetWeaverを軸に統合するSAPアプリケーション
SAPジャパンは、アプリケーション基盤として位置づけられているNetWeaverを紹介するイベント「SAP NetWeaver Conferenece '04」を都内のホテルで開催した
SAPジャパンは2月26日、アプリケーション基盤として位置づけられているNetWeaverを紹介するイベント「SAP NetWeaver Conferenece '04」を都内のホテルで開催した。NetWeaverは、R/3、CRM、SCM、PLM、SRMなど、同社の主要アプリケーションをユーザーが横断的に運用できるようにするために、「人、情報、プロセス、アプリケーションプラットフォーム」を統合する基盤として位置づけられている。
NetWeaverの最新動向を紹介する講演で、同社NetWeaverソリューションズの菅沼隆太氏は、「SAPはサービス志向でアプリケーションを提供する」と話す。ここで、サービス志向という場合、顧客の業務的な課題を解決するための青写真として同社が位置づけている「エンタープライズ・サービス・アーキテクチャ」（ESA）が前提となる。
菅沼隆太氏
ESAでは、基本的なオブジェクトから、ビジネスプロセスを切り離すことができる。そのため、業務システムはWebサービスやオープン技術で連携するサービスとして導入される。これにより、システムの複雑性が隠蔽されるため、社内外を含めた異種システムが混在していても、柔軟で拡張性のある環境を実現できる。従来のように、部門が異なるとシステムの一貫性がなかったり、追加開発をし過ぎたせいで部門内でもアプリケーションが孤立するといった問題を解決することも目指す。
そして、このESAを支えるのがNetWeaverとなる。NetWeaverは複合アプリケーションフレームワークと位置づけられており、「人」「情報」「プロセス」「アプリケーションプラットフォーム」の4つの概念に分けられている。
人の統合
人の統合を実現するための具体的な製品が「SAP エンタープライズポータル」（EP）。システムの利用者は、それぞれの役割に合わせて、必要な情報をポータル上の画面から参照することができる。ユーザーは、システムの複雑性を感じることなく、さまざまなソースからデータを参照することができる。また、定型、非定型の両方の情報をナレッジマネジメントとして共有することも可能になる。
この日は、「EP 6.0 SP3」について、2万5000以上の大規模ユーザーのサポート、新機能として、コラボレーション、ユニフィケーションといった新機能が追加されたことが紹介されている。
情報の統合
情報の統合を実現する製品としては、「SAP ビジネスインテリジェンス」が挙げられた。現在のBW（Business Information Warehouse）3.5では、JDBC、ODBC、XMLA、SAPクエリなどに対応したさまざまなコネクタを利用することで、SAP以外のアプリケーションを含め、データをJavaで統合する「ユニバーサルデータ統合」がトピックスとなっている。
また、「SAP マスターデータマネジメント」も、製品、顧客、得意先、仕入先といったマスターデータを統合し、調和、集中管理するためのツールとして挙げられた。Master Data Management（MDM）2.0の日本語版はは5月中旬のリリース予定。
プロセスの統合
プロセスの統合を実現するアプリケーションは「SAP エクスチェンジ・インフラストラクチャ」だ。eXchange Infrastructure（XI）3.0は、アプリケーション間のプロセスを設定、実行、監視することができるシステム連携のためのテンプレート。Partner Connectivity Kitにより、社内だけでなく、パートナー企業や顧客企業ともビジネスプロセスを連携できる。
また、Rosettanetをはじめとした業界標準にも対応している。
アプリケーションプラットフォームの統合
アプリケーションプラットフォームの統合を進めるのは、「SAP アプリケーションサーバ」となる。WebAS（Web Application Server）6.40では、Software Lifecycle Managementにより、大規模なJava開発において、複雑なオブジェクトの変更管理、バージョン管理を自動化が実現したという。
また、Advanced Dynapro、Adobe Forms、またABAPの新機能として、ライブラリの拡張と2プロセスデバッガが導入されている。そのほか、Webサーバ機能が含まれたことなどもトピックとして紹介された。
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SAPジャパン[怒賀新也，ITmedia]
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