国内PC市場で成長著しいネット直販/ダイレクト・インバウンド

IDC Japanの調査によれば、国内PC市場でインターネット直販/ダイレクト・インバウンドの成長が顕著であることがわかった。同販売チャネルは今後も大きく伸びると見られている

» 2004年10月15日 15時58分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは10月14日、国内PC市場における販売チャネル動向および予測を発表した。

 これによると、2003年の国内PC市場家庭向け出荷台数では、間接販売(店頭・ディーラーなど)がマイナス成長となる一方、インターネット直販/ダイレクト・インバウンド(対面営業を介さないテレセールスなど)で41.3%増、インターネット直販のみでは対前年比77.2%増を記録した。

 また、企業向け出荷においても、インターネット直販/ダイレクト・インバウンドの成長が著しく、同チャネルを通した出荷台数は、2003年の大企業市場(500人以上)で対前年比32.8%増、中小企業市場(1〜499人)で同31.9%増となっている。

 この背景には、外資系ベンダーが注力する中小企業市場への販売チャネルとして、インターネット直販/ダイレクト・インバウンドを積極的に活用していることが挙げられ、さらに、国内ベンダーもこうした動きに対応するため、インターネット直販/ダイレクト・インバウンドの強化を図っていることが、市場の伸長に貢献したとみている。

 この動向は、2004年も続いており、家庭市場、大企業市場、中小企業市場のすべてにおいて、インターネット直販/ダイレクト・インバウンドは、他の販売チャネルよりも高い伸びを示す可能性が高く、とくに、中小企業においては対前年比で2003年を上回る42.6%増になると同社では予測。

 同社アナリストの新行内久美氏は、「PCベンダーによる販促活動やサービスの強化がインターネット直販/ダイレクト・インバウンド伸長の直接要因となっている一方、ユーザーサイドでは煩雑な値引き交渉なしに購入の比較検討ができるなど、これらの販売チャネルの活用メリットが認知され、利用に抵抗がなくなってきている」と分析している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ