マイクロソフトが提案する「直感的」BIすべての人が活用できるBIが企業力をアップする

現代の企業活動においては、膨大な情報を適切に、かつ素早く分析し、利益に結びつけることが求められる。その有効な手段となるのが、ビジネスインテリジェンスだ。だが、これまで、その仕組みは経営層ではしばしば利用されることはあっても、現場レベルでの迅速な判断に使えるものではなかった。そのような状況の中、マイクロソフトは、ビジネスインテリジェンスをより身近なものにし、全社員の知的生産性を向上させる「真のBI」を宣言し、実現している。またマイクロソフトのWebサイトでは、この直感的なBIを体験できるデモンストレーションが用意されている。

» 2006年12月08日 10時00分 公開
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現場でのBIが競争力を生む

かつて、ビジネスインテリジェンス(BI)とは、特定の人だけが利用するツールだった。経営者やマネージメント層、あるいは経営企画部門などで専門に分析を行う担当者が、月ごとに経営指標となるレポートを作成するといった利用が主なものだったのだ。しかし、現在のBIツールは、全社員が自分自身で使うツールに進化しているという。すべての社員がBIを活用することで、業務のさまざまなシーンにおける意思決定支援がなされ、それにより企業力がアップするのだ。

経営者層は投資効率を、部門のマネージャは業務効率を、現場の一般社員は作業の最大化を実施できなければならない。ユーザーの状況に応じ最適なデータを提供し、それをタイムリーに意思決定に結び付ける。次世代のBIは、これを実現できなければならないのだ。

ユーザー階層ごとに異なるBIの利用目的

「より適切な意思決定をより素早く行うために、適切なタイミングと形で適切な情報をユーザーそれぞれに提供するのがBIの役割です。これを実現するために、マイクロソフトはBI宣言を行っています。当社のスローガンとなっている"People-Ready Business"を具体化するのが、まさにBIなのです。」と、BIに取り組む姿勢を説明するのは、マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 シニアプロダクトマネージャの米野 宏明氏だ。

真のBIは、客観的な事実に基づいた分析、洞察でデータを知恵に変え、その知恵を用いてビジネスの価値を向上させなければならない。これを実現するためには、客観的なデータを集めるところから、最終的にビジネス価値の向上に至るまでのすべてを包括的にサポートする必要がある。そして、日常的な業務との密接な連携も重要だ。さらに、業務をとりまくさまざまな環境の変化にも、迅速に対応できなければならない。

これらの新しいBIへの要求を、マイクロソフトはトータルでサポートする。客観的なデータをリアルタイムに収集するバックエンド部分にはMicrosoft SQL Server 2005を擁し、ユーザーの業務を直接サポートするフロント部分では、大幅に進化した最新のthe 2007 Microsoft Office system(2007 Office system)が活躍する。そしてこれらの機能の中核となり、情報の共有やコンプライアンスにも関連するアクセスコントロールなど、BIに関連する一連の作業をサポートするのがMicrosoft Office SharePoint Server 2007(SharePoint Server)だ。

Microsoft BI Framework

「ビジネスはますますスピードアップしており、特に業務の現場では一瞬にして判断し答えを出さなければなりません。現場での判断そのものは経営者のそれよりはクリティカルではないかもしれませんが、その分、迅速にたくさんの判断をしなければならないのです。これには、従来の、高価でハイエンドなBIツールは向いていません。」(米野氏)

現場での個々の意思決定は、経営判断に比べればリスクは小さいかもしれない。しかしながら、そのような現場のささいな問題が、企業の存続をも揺るがす大きな問題に発展することが多くなってきた。製品やサービスのクレームなどに、現場レベルで適切かつ正確な判断を下せるかは、いまや企業にとって非常に重要なことなのだ。

しかし、そのために通常の作業を中断し、いちいち専用のBIツールを立ちあげ、データウェアハウスにアクセスして、という段取りを踏んでいたのでは、適切な業務のタイミングを逸してしまう。日常的な業務を途切れさせることなく、BIを用い適切な判断を行えることが重要になるのだ。そのためには、普段の作業環境のなかに、スムーズかつシームレスにBIの仕組みを組み込む必要がある。

「Excelは、じつはすでにNo.1のBIフロントツールなのです。主なBIソフトウェアでExcelとの連携が必須の機能となっているのを見れば、これは明らかでしょう。Excelは業務のあらゆる場面で利用されています。マイクロソフトは、このExcelで直接BIのシステムを利用できるようにしています。今回の2007 Office systemでは、Excelのシートの上で何かを探す、見つけるといった機能が大幅に改善されています。条件付き書式やグラフなどの品質も向上し、高度な可視化機能が登載されています。」(米野氏)

こういった、ExcelのBI向け機能の多くの改善などにより、ユーザーは直感的な分析が行えるようになる。そのため、分析結果をどう表現するかではなく、考える部分に時間を費やし、知的生産性を向上することができるのだ。Excelで扱えるデータ量も、大きく増加している。100万行、1万6千列を超すデータに対応するので、ピボットテーブルを使ってSQL Serverの大量のデータにアクセスしてもあふれてしまうということはない。大量のデータを扱う際にも、必要な情報を見つけ出しやすくなっているので、見やすく理解しやすい環境が構築される。

2007 Office systemにおいては、VisioもBI用の新たな機能を提供する。新しいVisioを用いれば、表形式だけでなく、よりグラフィカルな分析結果を提供できる。さまざまなソースからデータを取り込み図表と統合したり、新たにピボットダイアグラムによるOLAPデータの図式化なども可能だ。ツリー形式での表示が可能で、問題把握が容易になり、物事の関係性などを分かりやすく表現できる。

日常の作業でBIをシームレスに活用する

新しいマイクロソフトのBI製品群を活用した、意思決定支援の状況は実際にはどのようになるのだろうか。例えば管理者であれば日常の業務の入り口としてダッシュボードにアクセスすることになる。ダッシュボードでは、直感的な判断ができるように図やグラフを用いて容易な判断を促す。もちろん、この画面は、SharePoint Serverで管理されているので、ユーザーの権限や職務内容によってアクセスコントロールがされ、業務に必要な情報だけがパーソナライズされて表示される。仮に重要な情報を扱う場合にも、ここでの作業はすべて記録できるので、監査にも対応できる。

ダッシュボードではKPIリストが表示され、注意すべき項目が瞬時に判断できるようにアラート表示されている。

問題点を把握できたら、そこから対策や改善活動に必要な情報を収集することになる。その際にはSharePoint Serverの統合検索機能を使って、まずは社内の情報を検索してみればいい。例えば、売上高の伸び率に問題があり販売の状況を確認したい場合、「販売分析」をキーワードとしてダッシュボード画面から検索を実施する。その結果表示されるのは、過去にExcelやWordなどで作成した静的なレポートファイルだけでなく、販売分析のためのデータウェアハウスへの直接接続もヒットする。もちろんここには、権限に応じてアクセスできるものだけが検索結果として表示されている。

検索結果

検索結果では、検索ワードに関連した業務を担当している個人、すなわちエキスパートの情報もヒットする。通常、業務上の作業は単独で行うのではなく、他のメンバーとコラボレーションすることがほとんどだろう。業務に関連するメンバーが、該当項目についてすでに分析を行っているかもしれない。その結果をSharePoint Server上で共有していれば、そのデータにもすぐにアクセスできる。さらに、Excelでの分析画面では、表現力が大幅にアップしている。表カラムの数値の大きさに応じて棒グラフの色を追加して表示したり、しきい値で色分け表示するなど、瞬間的に結果を把握できる。もちろんこれらは、静的なデータだけではない。ピボットテーブルを用いてデータベースにアクセスし、新たな分析を加えることも可能だ。もちろんその結果も、簡単に共有ができる。

また、データ接続ライブラリを選択すれば、データウェアハウスに接続し、すぐに分析を実行できる。他のBIツールは通常、サーバーへの接続情報をクライアントで保持しているが、マイクロソフトのBIではそれらの情報をSharePoint Server上で共有できるので、ユーザーが面倒な接続設定を行う必要はない。このように、BIツールを使うために通常の業務を中断することなく進められるのだ。

データ接続ライブラリ

マイクロソフトの提唱する新しいBIシステムでは、SharePoint Serverを中核に置くことにより、別々のツールを用いる場合にもすべての情報にシームレスにアクセスできる。単に共有するだけでなく、アクセスコントロールやログ管理も行えるので、安心して全社規模でBIを活用することも可能だ。

「Excelは非常に便利なBIツールとして進化しましたが、その利便性の裏側には、デメリットも発生します。分析用にたくさんのファイルを用意した場合、バージョン管理をしっかり行わないと、どれが最新で正確な情報かを把握できなくなってしまう。そもそも、日常的に分析を行っていない人は、BIツールを前にしても何をどう分析していいかは分からないこともあります。その際にSharePoint Serverで情報のコンフリクトを解消し、検索やレポート作成といった日常的な作業の延長として分析を行う。BIツールを使っているということを意識せずに、自然に分析を実施し判断ができるようになるのです。」(米野氏)

今後は、ExcelやVisioへのData Mining機能の追加なども予定されており、BI機能のよりいっそうの充実が期待できる。すべての従業員による、あらゆる意思決定のスピードと質を高め、企業価値の向上をもたらす。そのためのBIプラットフォームの提供と、さらなる機能の拡張が、今回のマイクロソフトのBI宣言の具現化ということになるのだろう。

最新のBIにいち早く触れてみる 「マイクロソフト BI 体験サイト」

マイクロソフトではこれらの先進的機能を搭載した、2007 Office system と SQL Server 2005 との統合によるビジネス インテリジェンス (BI) ソリューションを実体験できる「マイクロソフト BI 体験サイト」を公開している。

この BI 体験サイトでは、インターネット上に公開されたサーバー上にSharePoint Serverおよび SQL Server 2005 がインストールされており、手元のブラウザからアクセスするだけで、これらの製品の組み合わせによって提供される最新のBI環境を体感することが可能になっている。


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提供:マイクロソフト株式会社
制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年1月9日