IBMのPower Architectureが火星の未踏の地へ

NASAの火星探査機「Phoenix Mars Lander」がPower Architectureを採用したコンピュータを搭載して調査に向かう。

» 2007年08月03日 18時12分 公開
[ITmedia]

 IBMは8月3日(米国現地時間)、NASAの火星探査機「Phoenix Mars Lander」に、同社のPower Architectureテクノロジーを搭載したBAE Systems製のRAD6000コンピュータが装備されて打ち上げられることを発表した。Phoenix Mars Landerは8月4日に、ケープ・カナベラル空軍基地で打ち上げられる予定。

 この探査機は、生命の構成要素を求めて凍土を掘削探査する目的で火星の北極へ向かうことになっている。RAD6000は、宇宙探査機の「頭脳」として航行データを処理し、宇宙空間および地上の両方において中枢システムを稼働させるという。

 Phoenix Mars Landerの打ち上げに掛かるプログラムコストは4億2000万ドルで、打ち上げの機会は26カ月に1回という。Phoenixは火星表面で華氏マイナス100度、最大風速毎秒40メートルという環境に耐えつつ活動するが、ミッション全体を通じてあらゆるシステムが円滑に作動することが非常に重要となる。すでにRAD6000シングルボードコンピュータは、2台の火星探査機に搭載された実績を持っており、今回の4億2300万マイルに及ぶ火星への旅に向けた理想的なプラットフォームと同社は説明している。

 なお、打ち上げの模様は、Web上のストリーミングビデオ、およびNASA TVで実況中継で放送される。

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