ハッカー集団の名をかたってダウンロード提供されている「Anonymous-OS」。AnonymousのTwitterでは、この実態はマルウェアだと警告している。
何者かがハッカー集団の名をかたって「Anonymous-OS」というプログラムの提供を開始し、Anonymousの支持者がダウンロードするよう仕向けている。これに対してAnonymousのTwitterには、同OSは偽物であり、実体はマルウェアだと警告するツイートが投稿された。
Anonymous-OSはダウンロードサイトが開設され、LinuxディストリビューションのUbuntuをベースとしたOSと称して配布されている。同サイトには「Webページのセキュリティをチェックするため、教育目的で開発された。Webページ破壊のためにツールを使わないように:)」などの説明があり、14日までに4600本がダウンロードされたとうたっている。報道によれば、これまでに2万〜3万人以上がダウンロードしたとの情報もある。
これに対してAnonymousが普段から使っているTwitterアカウントには、「Anon OSは偽物だ。トロイの木馬に包まれている」「われわれは、Anon-OSは信頼できないと繰り返してきた。一般常識のない人たちのために責任は取れない」などのメッセージが投稿された。
セキュリティ企業Sophosは3月15日のブログでこの話題を取り上げ、「安全かどうか分からないWebページで宣伝されている、誰が書いたのか分からない未知のソフトウェアをなぜダウンロードしようと思うのか」「Anonymous OSは普通の人にとって危険はない。影響を受けるとすれば、自分のコンピュータにわざわざ未知のソフトウェアをインストールするような愚かな人たちだ」と指摘した。
ただしSophosはまだ、Anonymous OSをダウンロードして分析したわけではないという。
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