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» 2020年06月26日 10時00分 公開

1637人に聞いた「わが社のテレワーク」実態調査(2):やって分かったテレワークの課題 どう乗り越えたのか、強化すべきツールとは

コロナ禍でテレワーク実施企業が急増したが、実際に取り組んでみてどういった課題が挙がったのだろうか。アイティメディアが1637人を対象に調査したところベテラン企業とビギナー企業、未経験企業の課題感に思わぬ共通点が見えてきた。

[PR/ITmedia]
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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のため、首都圏を中心に多くの企業がテレワークに移行した。コロナ終息後もオフィスを中心とした働き方からテレワーク中心の働き方にシフトする動きもある。

 一方で、継続的なテレワークの実施は難しいとする企業も見られる。企業規模によって業種や規模、体制や予算差はあるが、先行してテレワークを実施していた「ベテラン企業」とコロナ禍の前後からスタートした「ビギナー企業」では、何が決定的に違うのだろうか。

 本稿では、アイティメディアが2020年4月17日〜5月18日にかけて実施した読者アンケート調査「テレワークの実施有無とその課題の実態」(回答数:1637)の結果から、テレワークにおけるITツール上の課題は何か、その課題を乗り越えるためどういったITツールを導入、強化したのかを探りたい。

ここ1年以内に急増しているテレワーク実施企業

 アンケート結果から、回答した企業の84.2%が既に何らかの形でテレワークを導入していることが分かった。47.8%の企業はテレワークを「全社的に導入している」と回答しており、コロナ禍の状況でかなりの割合の企業がテレワークを大々的に導入していることが見て取れる。

図1 テレワークの導入状況

 テレワークを導入している企業のうち、36.7%が「過去1年以内に導入した」と答えている。今回のコロナ禍への対応のために、急きょテレワーク体制に移行した企業や、働き方改革推進対策として導入していた企業が比較的多いようだ。「近い将来導入予定」と答えた企業も加えると、約55%がまだテレワークを始めたばかりか、もしくはこれから始めようとしているビギナー企業に当たる。

 一方、残り約45%の企業は1年以上前からテレワークに取り組んでいるベテラン企業と言える。10年以上前からテレワークを導入している企業は5.0%、1〜10年前に導入している企業も8.7%含まれており、これらは働き方改革に早くから独自に取り組んできた企業だと思われる。

図2 テレワークの導入状況(導入時期別)《クリックして拡大》

「ベテラン企業」「ビギナー企業」のツール上の課題

 テレワークのベテラン企業とビギナー企業、それぞれテレワークに取り組むに当たってどのような課題に直面し、それらをどうやって解決しようとしているのだろうか。本アンケートの「テレワークを体験してみて、何か困った点はありましたか」という質問に対して、ベテラン企業から寄せられた回答で最も多かったのが「リアルタイムでの意思の疎通や情報共有がしにくい」「人材教育やメンバーのマネジメントが難しい」といった内容だった。

 ビギナー企業からは、同様の回答に加えて「勤怠など正確な労務管理が難しい」「情報漏えいやセキュリティ面で不安がある」と、ツール面の整備が十分でないことに対する不安や懸念を挙げる回答がベテラン企業より明らかに多いという結果が得られた。

 さらに詳しい課題点を探るため、特にIT関連の課題にフォーカスを当てて具体的な問題点は何であったかベテラン企業とビギナー企業の双方にぶつけてみた。

 ベテラン企業とビギナー企業、ともにトップ3は「作業場所によって通信が安定しない」「メンバーとのコミュニケーションが取りにくい」「Web会議で音声が聞き取りにくい」が挙げられた。テレワーク実施期間が長い企業であっても、離れた場所で働く従業員同士のコミュニケーションの課題は多いことが見て取れる。Web会議や音声会議の安定性や品質、従業員同士で情報共有するためのコラボレーションツールに課題を抱える企業が多いと推測される。

 ベテラン企業とビギナー企業で異なる傾向も見られた。ビギナー企業の中には「テレワークに必要なアプリケーションが会社支給のPCに入っていない」「オフィスのPCのデータにアクセスできない」といった回答が多かった。これらの課題を挙げるベテラン企業は比較的少なかった。このことからビギナー企業は、テレワークの実施に不可欠な基本的なツールやネットワークインフラの整備がそもそも不十分なケースが多く、一方のベテラン企業は既にこうした課題をクリアしているということだ。

図3 テレワークで直面した課題(導入時期別)※複数選択可《クリックして拡大》

未実施企業の懸念はビギナー企業のツール課題と近い

 本アンケートの回答者の9.6%は、現在テレワークを「まったく導入していない」と答えている。こうした企業は、一体どのような理由からテレワーク実施に踏み切っていないのだろうか。テレワークを導入していない回答者に「テレワークに対して不安や懸念事項はありますか」と尋ねたところ、次のような回答が得られた。

 最も多かった回答は「社外から社内システムに接続できない」(51.0%)、次いで「データやファイルの共有」(42.0%)、「通信環境のセキュリティ不安」(36.9%)、「メンバーとの円滑なコミュニケーション」(33.1%)、「自宅で業務に集中できるのか不安」(30.6%)、「自宅のPCや持ち帰った会社支給PCにデータを残すのが不安」(25.5%)、「テレワークをできる環境が自宅にない」(20.4%)、「のぞき見による情報漏えいが心配」(10.8%)と続いた。

図4 テレワークを導入していない企業の不安や懸念点 ※複数選択可《クリックして拡大》

 興味深いことに、上位に挙がった「社外から社内システムに接続できない」「データやファイルの共有」「メンバーとの円滑なコミュニケーション」といった懸念点は、既にテレワークを長期間にわたり実施しているベテラン企業が抱える課題とそう大差がない。やはりこれらの課題はテレワーク導入に当たって真っ先に検討すべき重要な点だろう。

 前項でベテラン企業よりもビギナー企業の方が多く挙げていた「テレワークに必要なアプリケーションが会社支給のPCに入っていない」「オフィスのPCのデータにアクセスできない」といった課題も、未実施企業が挙げる懸念点とオーバーラップする。

 今般のコロナ禍に急きょ対応するため、デバイスやツール、ネットワークインフラといったICT回りの環境をきちんと整備する間もないまま、急いでテレワーク体制に移行したビギナー企業が多いとともに、こうした環境が整わないために当初からテレワークへの移行を断念する企業も少なくなかったということだ。

テレワーク実施企業はどのツールを導入、強化したのか

 先述の懸念点や課題を、テレワークを既に実施済みの企業はどのような手段で乗り越えようとしているのか。ベテラン企業からは、ツール面の課題について次のようなコメントが寄せられた。

通信の課題

  • 「シンクライアントにして極力データそのものの転送を避ける」
  • 「オンプレミス型リモートアクセス環境からクラウド型リモートアクセスサービスへの移行手配中」
  • 「VPNアクセス環境の増設、音声通信の接続先ポイントの拡充、最繁時における会議設定の自粛要請」
  • 「通信カードの準備」
  • 「ネットワーク、サーバの強化」

会議、コミュニケーションの課題

  • 「電話会議+Screen sharingのアカウント増設」
  • 「テレビ会議システムの多様化(他社とやりとりする際、社によって使うシステムが異なり、なるべく多く対応できるようにするため)」
  • 「リアルタイムでの意思疎通や情報共有を実現するため、Office 365を導入した」
  • 「コラボレーションツールのTeamsや、Web会議ツールのZoomなどコミュニケーションの選択肢を増やした」

セキュリティの課題

  • 「セキュリティ対策が難しいため個人PCでの業務を禁止し基本的に全員にPCを配布。のぞき見防止の液晶フィルター着用を推奨し、オンプレの社内システムへのアクセス用にVPN環境を整備」
  • 「PCは基本BYODで対応しているが、セキュリティ対策に懸念が残るため、リモートから画面共有でセキュリティチェックをしている。導入に当たっては、経営者ならびに従業員、特に経営者の情報リテラシーを高めることが重要と考える」

 これらのコメントから、ベテラン企業は今まで運用してきたテレワークの対象範囲をさらに拡大するため、VPN接続や音声通信のキャパシティーを拡張したりテレビ会議・Web会議などのツールの種別を増やしたことが分かる。ベテラン企業で最も多く課題とされていたコミュニケーションのギャップを埋めるため「Microsoft Teams」といったコラボレーションツールを導入した企業もあるようだ。BYOD端末や個人PCは、従業員のリテラシーにセキュリティレベルが左右されるため管理が難しいという声も挙がった。

 一方、ビギナー企業からは以下のような声が寄せられた。

  • 「クラウド型のグループウェアで機能(ファイル共有・チャットなど)を最大限利用することでギャップを埋める、カメラやスピーカーなどが全従業員に配布されていないためWeb会議などは別途対策が必要と感じる」
  • 「Google Hangouts Meet(現Google Meet)で会議するため、個人所有スマホを活用」
  • 「VPNの導入を検討」
  • 「全従業員が必要なときにいつでもテレワークができるように全てのPCをノートPCに切り替えることを検討中。現在はデスクトップ使用者が半数を占めているがコロナ対策で彼らにもテレワークをさせる必要性が生じたため、急きょノートPCをレンタルすることになったが、品薄で手配に苦しんだ。自宅に固定回線の高速Wi-Fi環境を有していない職員が30%程度いたためWi-Fiルーターを貸し出したが、『通信が不安定で遅い』という意見が多くあった。固定のインターネット回線を引いている職員に対して一定の補助を出すことを検討している」
  • 「無料のビジネスチャットツールやLINEを活用」
  • 「VPNおよびVPNでは難しいCAD系業務用のデスクトップリモートツールを整備。特にVPNはクラウド資源を使い短期間で接続キャパシティーを3倍、通信帯域を5倍に増強」
  • 「押印の電子化、VPN環境の強化」

 ベテラン企業と同様に既存インフラのキャパシティー増強に取り組んでいるが、そもそもテレワーク向けのツールやインフラをこれまで整備していなかったため、急きょそれらの調達や整備に追われたようだ。

 特に「VPN接続環境の整備」「ノートPCの支給」「Web会議、チャット、ファイル共有などコラボレーションツールの整備」に関する回答を多くのビギナー企業が挙げていることから、これからテレワーク環境の本格導入を考えている企業はこのポイントを押さえた導入計画を立てるといいだろう。

 ベテラン企業のように以前からツールやインフラの整備を進めてきた企業でも、現在のコロナ禍のような「社内外のあらゆるコミュニケーションがオンライン化される」状況下では、インフラのキャパシティーやツールの多様性に課題を感じていることが分かる。今後ツールの導入やインフラの整備を進める企業は、ベテラン企業の課題を先回りして検討しておけば、後々思わぬ問題に突き当たって頭を悩ませずに済むと考えられる。

テレワークに最適なPCとは?

 コロナ禍への対応として在宅勤務を主軸に始まったテレワーク。収束後の“ニューノーマル”時代には、時間と場所を制限しない新たな働き方への変化が予測されている。そんな新しい時代のテレワークのために会社が従業員に支給するPCとしては、持ち運びや設置に手間が掛かるデスクトップ型より、可搬性に優れるセキュアなノート型が最適だ。より薄型・軽量のものであれば自宅への持ち帰りも楽で、気軽に持ち歩いて場所を問わず仕事ができ、働き方改革を推進する上でもメリットが大きい。軽量のPCでも業務用としてスペックやセキュリティ対策が十分であることも重視しなくてはならない。


 富士通はアフターコロナのニューノーマルも見据えたニーズに適したノートPC製品として、13.3型で約777gの超軽量モデル「LIFEBOOK U9310/D」、コンバーティブルタイプで約877gの「同U9310X/D」を提供している。無線LANは高速通信規格のIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)に対応し、Web会議で「音声が途切れる」「映し出された画面が止まる」といったストレスの解消も期待できる。また社内と社外にいるメンバーで会議を実施する際は、Web会議で打ち合わせをしながら資料をOfficeで共同編集し企画書を完成させるといった効率的なコラボレーションも可能となる。本アンケートでもテレワーク実施上の課題として多く挙がった「コミュニケーション・コラボレーションの停滞」を解決するために、近年多くの企業が導入・活用を進めているのが、コラボレーションツール「Microsoft Teams」だ。


 富士通はノートPCなどのデバイス類やインフラ製品とともにMicrosoft Teamsをはじめとする各種ツール類の導入・活用も支援している。テレワーク導入に当たり「何から手を付けていいか分からない」「どんな製品を導入すれば現在抱えている課題を解決できるのか分からない」という企業は、ぜひ気軽に相談してみるといいだろう。

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提供:富士通株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2020年7月25日