コストも人も足りない中小企業のテレワーク、4大課題の解決策を聞いたテレワーク未実施中小企業の駆け込み寺になるか

中小企業にとってテレワークは「導入したいけれど、できない」ものになっていないだろうか。人材がいない、セキュリティが不安、労務管理はどうするのか……など悩みは尽きない。今回は、テレワークソリューション「Jasmy Secure PC」を提供するジャスミーの田中氏に、これらの悩みを解決する方法を聞いた。

» 2022年04月26日 10時00分 公開
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 新しい働き方として定着しつつあるテレワークだが、中小企業では「導入したいけれど、課題が多くてできない」ケースもある。人材、コスト、セキュリティ、労務管理など検討事項は多く、1人で従業員のIT環境の面倒を見る「ぼっち情シス」でシステム関連に多くのリソースを割けない企業にとっては、導入だけでなくその後の運用も含めてハードルが高い。

ジャスミー 田中義浩氏 ジャスミー 田中義浩氏

 このハードルを大きく下げるのが、ブロックチェーン技術を活用したソリューションを開発・提供するジャスミーがリリースした「Jasmy Secure PC」だ。Jasmy Secure PCはPC操作のログを記録し、ブロックチェーンで管理・保護する「ドライブレコーダー機能」と、一定の条件(日時や事前登録したネットワークへの接続など)をクリアしなければアクセスできないデータ領域を用意する「ゴーストドライブ」によってセキュアなテレワーク環境を実現する。PCにエージェントをインストールするだけで導入できる手軽さも魅力だ。

 では、実際どのように中小企業の悩み・課題を解消できるのか。よくある4つの悩みを取り上げ、ジャスミーの田中義浩氏(営業担当)に解決策を聞いた。



悩み1:働き方改革としてテレワークを進めたいのですが、コストも人材も足りません

 テレワーク導入時の2大ハードルといえるのが、コストと人材です。テレワーク用PCの購入、シンクライアントやVPN環境の整備など導入時にかなりのコストがかかる上、少ない人材では対応し切れません。導入後も「従業員の自宅で利用しているPCをどう管理するか」が大きな課題となり、「ぼっち情シス」にとっては負担が大き過ぎます。

エージェントを入れれば、マネージャー画面で全て把握できます

田中氏 一般的にテレワーク用のシステムは大規模なものが多く、サーバ構築などに相当なコストがかかります。比較的安価に導入できるクラウド製品もありますが、システム設計が必要となるなど、一定以上の規模がなければ費用対効果が出にくいものです。詳しくは「コストゼロから始められるセキュリティ強化ツールはどこまで『使える』か」で解説していますが、Jasmy Secure PCなら、既存のPCにエージェントをインストールするだけで従業員1人から導入できます。エージェントPro版は1台当たり月額440円(税込み)、SaaS型の管理サービスを利用するためのマネージャーライセンスも1アカウント当たり月額2640円(税込み)と予算面での負担も少ないでしょう。

 PC管理も重要です。セキュリティ対策としてはOSのセキュリティパッチを速やかに適用する必要があるため、従業員のテレワークPCに「Windows Update」が適用されているかどうかは把握したい情報です。Jasmy Secure PCであれば、エージェント画面でPCのOSアップデートの適用状況を自身で把握できます。マネージャーライセンスを利用すれば、管理対象である従業員の稼働状況や利用PCを一元的に把握できます。

画像はマネージャーの画面。OSの設定画面などを探索しなくてもネットワーク接続やWindows Updateの適用状況を把握できる。エージェント画面でも同様に自身の稼働状況を確認できる(出典:ジャスミー、Jasmy Secure PCのWebページ) 画像はマネージャーの画面。OSの設定画面などを探索しなくてもネットワーク接続やWindows Updateの適用状況を把握できる。エージェント画面でも同様に自身の稼働状況を確認できる(出典:ジャスミー、Jasmy Secure PCのWebページ)

 各組織の管理職などに部下の勤務状況と併せてPC管理を任せるのも一つの方法でしょう。規模の小さな企業では、「ITに詳しい人に全てやってもらう」という役割分担になりやすいのですが、Jasmy Secure PCのマネージャーライセンスを使って特定の人にしわ寄せが来ないよう工夫することもできます。

悩み2:テレワーク端末や従業員の自宅ネットワーク環境をどう整備すればよいか分かりません

 テレワーク導入となると、従業員が自宅などで利用するPCが必要になります。「デスクトップPCを利用している」「複数人で端末を共有している」といったケースでは、新たに購入しなければいけなくなります。シンクライアントを利用する場合はサーバから画面転送し続けるため、従業員の自宅インターネット回線がネックになって快適に利用できないケースも出てきます。

「ゴーストドライブ」を使えば私物PCでもセキュアなテレワーク環境を実現できます

田中氏 端末コストは大きな課題ですが、コストを抑えるために安価なノートPCを選ぶと従業員の生産性低下につながりかねません。Jasmy Secure PCは、「ゴーストドライブ」という仕組みを使って従業員の私物PCや家族共有のPCでもセキュアなテレワーク環境を実現する点が強みです。エージェントをインストールするとゴーストドライブ専用のストレージ領域が作成されます。ゴーストドライブは特定のネットワーク環境下や指定の時間だけアクセスを許可するといった条件設定ができます。条件の指定は、Jasmy Secure PC独自の「コマンド」機能を使ってマネージャーの管理画面からネットワーク越しに送信するか、オフラインの場合は従業員のスマートフォンなどに送ったQRコードをPCに読み込ませるだけなので難しくありません。

 Jasmy Secure PCはシンクライアントと異なりPC側のリソースを活用するためインターネット回線がボトルネックにならず、PCの性能を最大限に活用できます。テレワーク用にVPN回線を用意している企業ではVPN帯域の圧迫が問題になっていますが、Jasmy Secure PCであれば「社内のファイルサーバにファイルを格納するときだけ接続する」といった対応でテレワークを拡大できます。

悩み3:従業員の働きぶりが見えなくなり、残業や休日労働が増えないか心配です

 オフィスで仕事をしていれば従業員の様子は目で見て確認できますが、テレワークではそうはいきません。従業員が困っていないか、特定の従業員に負担が集中して残業や休日労働につながっていないかどうかなどをどう把握して管理するかは課題です。特にサービス残業は労務管理の観点から問題ですが、どう対策したらいいかが分かりません。

「ドライブレコーダー」のログを基に勤務状況を把握できます

田中氏 Jasmy Secure PCではマネージャーが各ユーザーの作業状況を細かく確認できます。「ドライブレコーダー」と呼ぶ機能を使って記録したログ情報を基に客観的に作業時間を集計することで、部下がどれくらい仕事をしているか、休憩を適切に取っているかどうか、残業時間は許容範囲内かどうかなど、テレワークで見えなくなった部分が可視化されます。従業員の勤務状況の確認やフォローに役立つでしょう。

従業員が適切に休憩しているかどうかといった稼働状況の詳細を把握できる(出典:ジャスミー、Jasmy Secure PCのWebページ) 従業員が適切に休憩しているかどうかといった稼働状況の詳細を把握できる(出典:ジャスミー、Jasmy Secure PCのWebページ)

 稼働状況が全て記録されていることは、従業員の立場からすると「常に監視されているのではないか」「誰かが勝手にログを見ているのではないか」と不安を感じるかもしれません。Jasmy Secure PCでは、マネージャーが対象者に閲覧をリクエストし、本人が許諾して初めて確認できる仕組みなので安心してお使いいただけます。許諾後も「誰に対してログ閲覧を許諾したか」がエージェント画面に表示されるため、「知らない人にいつの間にか見られていた」といったことは起こりません。

 マネージャー側のPCも同様に操作履歴が残るため、「上司は業務の終わりに部下の稼働状況をざっとチェックしているだけ」などの履歴を後で確認できます。これらのログはブロックチェーンで記録されるので改ざんなどの不正を防げます。こうしたツールがあれば互いの安心感につながるはずです。

悩み4:情報漏えい(紛失・盗難など)のリスクにどう対策すればよいかが分かりません

 テレワークを進めるに当たって対策が必要なのが、PC紛失・盗難時の情報漏えいです。さまざまな対策があるものの、どこまで実施するかは悩ましい問題です。できるだけコストや管理の手間を掛けずに対策するにはどうすればいいでしょうか。

データが暗号化され、登録されたネットワークに接続しなければ「見えない」仕組みを使えば対応できます

田中氏 Jasmy Secure PCでは、ゴーストドライブはデータを暗号化する上、事前にネットワーク名(SSID)を登録したネットワークに接続しなければゴーストドライブの存在自体が見えなくなります。ゴーストドライブの利用を許可するネットワーク名はエージェントとマネージャーで登録できます。両方の登録がある場合はマネージャーによる設定を優先するため、不正などが起こりにくい仕組みです。

 万が一、PCを紛失したり盗難に遭ったりした場合も、これらの対策を施してあるためゴーストドライブ内のデータにはアクセスできず、情報漏えいリスクを低減できます。エージェントがインターネットに接続した状態であれば、マネージャーから遠隔でロックをかけることもできます。情報漏えい対策専用のツールを導入しなくても、Jasmy Secure PCで必要な機能がそろいます。



今までテレワークできていなかった従業員にも環境を提供できる

 中小企業にとって悩みの多いテレワークだが、Jasmy Secure PCならば人材やコストが限られていてもセキュアなテレワークをスタートできる。「ある程度の規模と予算がなければテレワークは難しい」と諦めていた企業にとって、Jasmy Secure PCは現実的な選択肢といえるだろう。1台からでも利用できるので、予算がなくてテレワークを展開できていなかった従業員用にJasmy Secure PCを導入してテレワーク実施率を高めるといったことも考えられる。

 ジャスミーは、有償ライセンス(エージェントPro、マネージャー)を特別価格で利用できるキャンペーンを2022年7月末まで実施している。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2022年5月12日