IDC Japanが日本国内のAIシステム市場予測を発表した。2023年は生成AIの商用化が本格的になったことで市場規模が6858億7399万円(前年比34.5%増)に達した。2024年以降も高成長率を維持する見込みだ。
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IDC Japanは4月25日、日本国内のAIシステム市場予測を発表した。2023年は生成AIの商用化が本格的になったことで市場規模が6858億7399万円(前年比34.5%増)に達した。
2022年はAIチャットbot「ChatGPT」が11月に登場するなど、生成AIの市場投入が後半になったが、2023年からはGAFAMをはじめビッグテック企業やクラウドベンダーが新たな大規模言語モデル(LLM)の開発やサービスの投入に乗り出している。
日本企業も生成AIの活用に積極的で、生成AIに関連する市場や業界は活発化した。AIシステム市場の各分野の前年比成長率は「ソフトウェア市場」が33.4%、「サービス市場」が57.6%、「ハードウェア市場」が20.7%だった。
IDC Japanの予想によると2024年度のAIシステム市場規模は9000億6300万円(前年比31.2%増)に達すると考えられる。先進企業はビジネス展開を見据えて独自の生成AIモデル構築に向けて実証実験と投資を加速する見込みだ。
ユーザー企業も簡易的なモデル開発や生成AIの組み込みといった取り組みを加速させる他、スタートアップへの投資や製品の投入で市場が活発化し競合が増えると予測できる。
市場成長のスピードは2024年にいったん落ち着くが、2025年にピークを迎え、以降は年間平均成長率30.0%で推移する見込みで、2028年には2兆5433億6200万円になるとみられる。
IDC Japanの飯坂暢子氏(Software & Services リサーチマネージャー)は「新旧の要素技術と知的財産や人的ネットワークを相互に生かすことで、総合的に価値連鎖を起こす新市場を見いだす必要がある」とコメントしている。
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