Notion AIで実現 経営層と現場をデータでつなぐ、NECのAI経営マネジメント変革「デジタルプロジェクトルーム」で500超のプロジェクトを管理

AIによってビジネス変革のスピードが加速する中、NECはNotion AIを戦略的に組み込んだ「AI経営マネジメント変革」を全社横断で推進している。2025年10月に開催されたNotion主催のイベントで、NECはNotion AIを活用したプロジェクト管理の変革事例を発表した。この変革の中核となるのが「デジタルプロジェクトルーム」と呼ばれる取り組みだ。500超のプロジェクトのNotionへの集約とAIの活用で、経営陣から現場まで同じデータを見てPDCAを回す体制を確立した。この戦略の全貌を追う。

PR/ITmedia
» 2026年02月09日 10時00分 公開
PR

 「DXではなくAX(AIトランスフォーメーション)の時代に移っています」――2025年10月に開催されたNotion主催のイベント「Make with Notion Showcase Tokyo 2025」で、NECはNotion AIを活用したプロジェクト管理の変革事例を発表した。

 講演には同社の今泉万寿美氏が登壇し、CIO(最高情報責任者)配下の500を超えるプロジェクトを対象に試験的に展開している「デジタルプロジェクトルーム」の取り組みを紹介した。Notion AIの利用によって議事録の作成工数を90%、報告書の作成工数を25%削減する成果を出している。統括部長レベルのNotion AIの継続利用希望率は100%で、2025年11月からはグループ会社を含む全社展開を進めている。

NECの今泉万寿美氏(コーポレートIT戦略部門 デジタルID・働き方DX統括部長)

企業存続の危機から始まった変革の歴史

 2000年代、NECは厳しい時代を迎えていた。今泉氏は「NECには企業存続の危機といわれていた厳しい時代があり、危機感の中で構造改革を断行しました」と当時を振り返った。2018年には変革プロジェクト「RISE」を立ち上げ、「変わることへの拒絶」を払拭(ふっしょく)して、変化の受容へと組織文化を転換した。

 2019年にはDXビジョンを中心に「組織・人材」「デジタル経営基盤」など9つの変革ドライバーを定める「NEC DX-Agenda」を策定。2021年にはCEO直下に「トランスフォーメーションオフィス」を設立し、本格的なコーポレートトランスフォーメーションを加速した。経営や事業の高度化などに力を入れた結果、2018年3月期から2025年3月期まで8期連続で期初計画を達成し、時価総額は8倍強に成長した。

 現在、NECはグループ全体のITシステムを仮想的にOne NEC Systemとして構築し、ITシステムの全体最適化とデータ価値の最大化を推進している。その基盤の上で、AIと相性の良い「AI経営マネジメント変革」「AI営業変革」「AI BPO変革」「AI SI変革」「AI IT運用変革」「AIリスク変革」「AIセキュリティ変革」の7領域にフォーカスしたAXを展開する。

 その中でもAI経営マネジメント変革について、今泉氏は「バリューチェーン全体に経営者視点のAIエージェントを埋め込み、経営の質、個人と組織のパフォーマンスを向上させています」と説明する。

 NECの森田隆之CEOのAIアバターも活躍している。取締役会やタウンホールなど、社内外1年間分のデータを基に生成されたCEOの知見が、経営視点のレビューやアドバイスとして活用されているという。Notionは、こうしたマネジメント品質向上の取り組みにおいて、情報共有と分析のプラットフォームとして機能している。

NECのAI経営マネジメント変革(提供:NEC)《クリックで拡大》

Notion AIで実現する500超プロジェクトの一元管理

 経営者視点のAIエージェントとともに、データに基づくPDCAを回す体制の中核となるのが、Notion AIを活用した「デジタルプロジェクトルーム」だ。CIO配下の500超のプロジェクトを対象に、プロジェクト活動の全体をNotionに集約してAIを活用する取り組みだ。「オペレーション効率化」「ビジネススピードUP」「リスク可視化」の3つを目標としている。

 NotionとコミュニケーションツールのTeamsやZoom、Boxを連携させ、プロジェクトに関わる全てのデータを集約。経営陣から現場まで、全階層が同じデータを共有できる環境を構築した。そこから生成したダッシュボードには各プロジェクトの状態が可視化され、「このプロジェクトの状況を教えて」とNotion AIに問いかけることで誰でもプロジェクトの状況を把握できる。各プロジェクトページにはメンバー、課題、アクションを集約して「ここを見れば全部分かる」状態を実現している。

 Notion AIは、議事録や報告資料を自動作成してリスクを抽出する。「今のタスクはどうなっているか」と質問すると即座に回答が得られ、AIが検知したリスクを人が確認する体制も確立している。

Notionの利用促進における工夫(提供:NEC)《クリックで拡大》

 NECは1500人にデジタルプロジェクトルームを使ってもらうために、利用促進施策としてマニュアルの整備やフォローメッセージの配信などを重ねた。さらに、役職ごとにやるべきことを明確にし、実行プロセスを構築した。マネジャー以下の現場のメンバーがNotion AIでプロジェクト登録と議事録を作成し、ディレクターが週報登録とグループ報告を上げる。シニアディレクターが統括部のダッシュボードを確認し、Notion AIを使って報告書を作成する。そして、CIOや執行役員レベルが全体の傾向を分析する。この実行プロセスを全ての役職が見られる環境をつくり、確実に回すことを徹底した。

 特に効果があったのは、階層ごとに説明会を開き、個別で質問を受け付けたことだと今泉氏は振り返る。Notionの協力によって、常設質問所の設置や役職別説明会などのサポートを継続した結果、利用率が向上していったという。

 説明会で利用者の疑問や不安を解消することで、Notionが浸透し、マネジメント品質が向上した。経営陣から現場まで同じデータを基にPDCAを回す環境が整った。

統括部長レベルの100%が継続利用を希望 全社展開への道筋

 Notion活用によるマネジメント変革PoC(概念実証)の成果は明確に表れている。「オペレーション効率化」の領域では議事録作成工数が90%、報告書作成工数が25%削減された。「ビジネススピードUP」については、統括部長レベルの継続利用希望率が100%に達した。「リスク可視化」は、誤検知もあるものの1週間に約70のプロジェクトでリスクを検知している。

 「活用率が上がるごとに情報が集約されて好循環が加速するというのが多くの利用者の感想です。データを入れるほどAIの質も上がり、サービスの価値が高まると感じています」

 NECは、これまでCIO配下のプロジェクトを対象にしていたデジタルプロジェクトルームの全社展開を進めている。まずは中規模プロジェクトを対象にサービスを開始し、今後は50〜100組織への展開を目指す。

 今後の展開にあたり、報告書作成工数のさらなる削減、ディレクター層の業務効率化、Notion AIプロンプトの改善を予定している。TeamsやBoxとの連携による入力工数削減、効果的なNotion AIプロンプト一覧などの作成に取り組む。今泉氏は最後に、DXからAXへの移行について意気込みを述べた。

 「DXではなくAXの時代に移っています。NECはテクノロジー、データ、プロセス一体で勝ち筋を示して、この変革をリードしたいと思っています」

 今回の事例は、AI活用における最大の課題である「現場への浸透」に対し、段階的なプロセス構築と丁寧な利用促進で解決策を示したものだ。NECは自社を0番目の顧客として自社製品を使い、現場で得た課題や知見をナレッジ化する「クライアントゼロ」を実践している。この生きた変革ノウハウを、全社展開を経て顧客と社会に還元する。

Amazonギフトカードが当たる!アンケート実施中

本記事に関連して「Notionの利用状況」についてのアンケートを実施しています。回答された方の中から抽選で10名様に、Amazonギフトカード(Eメールタイプ)3000円分をプレゼントいたします。当選者には、アイティメディアIDにご登録のメールアドレス宛にギフトをお送りします。当選者発表はギフトの送付をもってご連絡とさせていただきます。ぜひ下記アンケートフォームよりご回答ください。

ログイン または 会員登録(無料)いただくとアンケートフォームが表示されます。オレンジ色の「アンケートに回答する」ボタンからアンケート回答をお願いいたします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:Notion Labs Japan合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2026年4月8日

Amazonギフトカードが当たる!

「Notionの利用状況」についてのアンケートを実施しています。アンケートにご回答いただいた方の中から、抽選で10名様にAmazonギフトカード3000円分をプレゼントいたします。