5分で分かる、今週のモバイル事情 :3月11日〜17日:
独ハノーバーで開催されたCeBIT 2006のニュースで始まった1週間。金曜日には、ソフトバンクによるボーダフォン買収について正式発表が行われた。また、バンダイはウィルコムのW-SIMを利用したキッズケータイを発表した。
CeBIT 2006――新端末続々
3月9日から15日まで、ドイツ・ハノーバー市で世界最大のIT展示会「CeBIT 2006」(特集)が開催された。会場では、各国の最新の携帯電話が展示された。
独T-Mobileは、スライド式のフルキーボードを搭載し、OSにWindows Mobile 5.0を採用したW-CDMA対応のスマートフォンを発表(3月11日の記事参照)。また、韓SamsungとLGはハイエンドカメラを搭載した機種を複数発表。Samsung「SCH-B600」はついに1000万画素を超えた(3月12日の記事参照)。
米Motorolaの「RAZR」に続けとばかりに多くのメーカーから薄型携帯が登場したほか(3月12日の記事参照)、「欧州版らくらくフォン」ともいえる、簡単操作&安価なシンプルケータイを出品したメーカーもあった(3月13日の記事参照)。
ケータイ国際フォーラム
3月14日から京都で開催された、第5回「ケータイ国際フォーラム」では、携帯業界関連企業のトップが講演を行った。「『逆転戦略』の現状と今後」と題し、音声定額以来の好調の理由を話したのはウィルコムの八剱洋一郎社長(3月15日の記事参照)。また、ボーダフォンの津田志郎会長は、移動体通信業界が直面している問題について、率直に語った(3月16日の記事参照)。
また、KDDIが法人向けに開発した携帯「B01K」、「E02SA」も会場で展示された。B01Kは3月20日から発売される(3月17日の記事参照)
バンダイ、キッズケータイ市場に参入
バンダイとウィルコムは3月16日、「キッズケータイpapipo!(ぱぴぽ)」を発表した。小学生の女子児童をメインターゲットに開発したPHSで、バンダイブランドで展開され、通信網はウィルコムのネットワークを利用している(3月16日の記事参照)。
ソフトバンクのボーダフォンを1兆7500億円で買収
3月初頭から話題が出ていた(3月4日の記事参照)ソフトバンクによるボーダフォン買収について、英Vodafone Groupとソフトバンク、ヤフーは3月17日、正式に発表を行った。ソフトバンクは89億ポンド(約1兆7500億円)で日本法人ボーダフォンを買収する(3月17日の記事参照)。日本企業による買収額としては過去最高の金額だ。ソフトバンクは、ボーダフォンの97.68%の株式を譲り受け、残りの少数株主の株についてもTOBによって取得していき、100%の株取得を目指す。
ボーダフォンブランドは変更し、新ブランドで展開することになるという(3月17日の記事参照)。ソフトバンクと英Vodafoneはジョイントベンチャーを設立し、英Vodafoneの日本への足がかりを残すことで合意している(3月17日の記事参照)。
ソフトバンクは当初、新規事業者免許を取得し、割り当てられた1.7GHz帯を使って携帯事業へ参入する予定だった。MVNOによるボーダフォンとの提携交渉を進めるうちに、ボーダフォン買収へと踏み切ったようだ(3月17日の記事参照)。
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