ららぽーと、「Suica」と「iD」の共通決済システムを採用
ららぽーとは、ラゾーナ川崎プラザ、アーバンドック ららぽーと豊洲、ららぽーと柏の葉、ららぽーと横浜に、Suica電子マネーとiDが両方利用できるシステムを導入する。
ららぽーとは2007年3月から、NTTデータが構築する「マルチ決済システム」を4つの商業施設に導入すると発表した。
まずは9月からラゾーナ川崎プラザ、10月からアーバンドック ららぽーと豊洲、11月からららぽーと柏の葉でSuicaのみに対応したリーダー/ライターを設置し、2007年3月にららぽーと横浜にマルチリーダー/ライターを導入する。ラゾーナ川崎プラザ、アーバンドック ららぽーと豊洲、ららぽーと柏の葉へのマルチリーダー/ライターの導入は2007年5月以降になる予定だ。
マルチ決済システムは、東日本旅客鉄道とNTTドコモ、NTTデータの3社が設立したSuica普及有限責任事業組合(LLP)で推進している、iDとSuicaが共通のリーダー/ライターで扱えるシステムを採用している(4月3日の記事参照)。2007年3月以降は導入施設の各店舗で「Suica」と「iD」が1台のリーダー/ライターで利用可能になる。システム構築は、NTTデータが請け負う。
マルチリーダー/ライターでは、SuicaとiDが利用できるほか、2007年3月からサービスを開始予定のPASMOにも対応予定だ。ポイントシステムや「トルカ」を利用したクーポンなども柔軟に追加できる。また、他の非接触決済サービスも同じ共通インフラで使えるよう、関係各社との交渉を進める。
おサイフケータイのように、モバイルSuicaとDCMXの両方がインストールされているような場合には、レジなどでどの方式で決済するか伝えてから決済することになる見通し。
なお、ららぽーとへのマルチ決済システム導入費用の一部は、LLPから提供される。今回の案件は同組合からの資金提供の第1号で、今後も導入を援助する目的で資金提供を行っていく考えだ。
FeliCaを利用した決済方式が複数あることから、マルチ端末の導入を目指す小売業者が増えつつある。先導しているのはコンビニエンスチェーンで、ローソン、セブン&アイホールディングスがFeliCaを利用する全決済方式に対応する決済端末の開発を表明している(5月19日の記事参照)ほか、ファミリーマートは、Edy/iD共用端末を導入することを明らかにしている(8月29日の記事参照)。
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