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富士通、LSI事業を分社化
富士通は、3月をめどにLSI事業を分社化する。半導体事業は巨額投資が必要で、各社とも事業再編や協業を進めてきており、分社化で機動性を高める。
富士通は1月21日、3月をめどにLSI事業を分社化すると発表した。半導体事業は巨額投資が必要で、各社とも事業再編や協業を進めてきている。単独で事業展開してきた同社も、分社化により機動性を高めて「スピーディーで柔軟な事業展開につなげる」としている。
これまであきる野テクノロジセンター(東京都)で行ってきた、90ナノメートル(nm)世代以降の先端プロセス製品開発は、3月をめどに三重工場に一本化。「45nm世代以降のプロセス技術開発のさらなるスピードアップと量産適合性を確保していく」としている。
同社のLSI事業の2007年3月期の売上高は4736億円と、連結売上高(5兆1001億円)の1割弱。LSIと電子部品などを含む「デバイスソリューション部門」の07年4〜6月期の営業損益は、36億円の損失だった。
最先端の半導体開発では、東芝とNECエレクトロニクス、ルネサステクノロジと松下電器産業が協業。ソニーは半導体投資を大幅に削減し、Cellの生産設備を東芝に売却することを決めている。
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