大林組、EMC製品で工事事務所と協力会社間の情報インフラを構築:東京・大阪間で復旧体制も構築
建設会社の大林組はEMCのデータ複製ソフトウェア「EMC RepliStor」を採用し、工事事務所と協力会社が共有できる情報インフラを構築した。
EMCジャパンは9月2日、総合建設会社の大林組にストレージ製品を納入し、工事事務所と協力会社の間で工事関連のデータを共有できる情報インフラを構築したと発表した。4月に稼働を開始している。
大林組では2001年9月から、工事事務所と協力会社の情報共有を進めるポータルサイト「OC-COMET」を運用している。電子契約や工事記録の保存といった機能を追加したこと、ユーザーが増えたことが原因で、OC-COMETの処理速度が低下した。これらの改善を目指し、2005年にシステムの刷新を開始した。
インターネットの帯域幅やセキュリティの確保を考慮し、EMCのデータ複製ソフトウェア「EMC RepliStor」を採用。工事関連のデータを自動更新して保存する仕組みを作った。また、東京本社にはIPストレージゲートウェイ「EMC Celerra NS40G」とネットワークストレージシステム「EMC CLARiX CX3-40」を、大阪本店には下位機の統合型IPストレージシステム「EMC Celerra NS20」を導入した。500カ所の工事事務所でのデータの活用を見込み、約6Tバイトの容量を用意した。
サーバを経由せずにデータを移動させる「EMC SAN Copy」、複製管理ソフトウェア「EMC Replication Manager」なども導入。東京と大阪において災害時の事業継続および復旧体制を作った。
同社は、2008年度中に200カ所の工事事務所で新システムの利用を目指すとしている。
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