Solaris 10におけるサービスの確認および管理方法:UNIX処方箋
現場ですぐに役立つ知識を欲するあなたに贈る珠玉のTips集。今回は、Solaris 10から導入されたサービスを管理するシステムであるSMF(Service Management Facility)について解説します。
これまでSolaris 8で社内システムを運用していたのですが、今回新たにSolaris 10のマシンを導入しました。以前と同様に不要なサービスを停止しようとしたのですがうまく停止させられません。Solaris 10でサービスを停止させる方法を教えてもらえますか?
Solaris 10では、SMF(Service Management Facility)関連コマンドで現在のサービス状態を確認し、起動・停止を行えます。SMFとはSolaris 10から導入されたサービスを管理するシステムです。SMFの導入によって、従来のように複数のrcスクリプト(起動スクリプト)を1つずつ読み込んでサービスを起動させるのではなく、複数のサービスを同時に起動できるようになり、システムの起動時間が短縮されています。
svcsコマンド
現在のサービスの状態を確認するには、svcsコマンドを実行します。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
STATE項目の表示内容の意味は表1のとおりです。STIMEはサービスが変更された最終の時刻を、FMRIはサービスを特定するための識別子を表しています。識別子としてsvcとlrcがあり、svcはSMFへ移行されたサービスを表し、lrcは従来のrcスクリプト体系のサービスを表しています。
表示内容 | 意味 |
---|---|
legacy_run | 従来のrcスクリプトにより起動制御がされており、SMFによる監視のみ行える |
disabled | SMFの管理下にある、現在無効のサービス |
online | SMFの管理下にある、現在起動しているサービス |
offline | SMFの管理下にあり、現在実行されていない、または利用できる状態にはないサービス |
svcadmコマンド
svcadmコマンドを使用し、SMFで管理されているすべてのサービスを操作できます。SMFで管理されていないサービス(legacy_run)については従来と同じく、rcスクリプトを編集する必要があります。
利用例
SMFで管理されているサービスの例として、sendmailサービスの停止・起動の手順を以下に示します。
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