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オフィス空間の管理が情報漏えい対策の「肝」に:ミック経済研究所調べ
入退室管理システムや製品の市場規模は年平均7.1%の成長を遂げることがミック経済研究所の調査で分かった。情報漏えいを防ぐために、PC管理に加え、オフィス空間のセキュリティ対策を講じる企業が増えつつある。
入退室管理システムや映像監視製品の市場規模が年平均7.1%の成長を遂げる――。オフィス空間の物理的なセキュリティを確保する製品の市場が拡大傾向にあることがミック経済研究所の調査で明らかになった。防災や防犯、情報漏えい対策にこうした製品を採用する企業が増える見通しだ。
2008年度の市場規模は1457億円、2009年は1591億円(前年比109.2%増)となり、堅調に伸びる。情報漏えいの問題が起こる前に手を打つ「リスク管理」が、PCだけでなくオフィス空間においても求められるようになったことが要因に挙がる。
同市場は年平均7.1%で増え、2013年度には2079億円の規模になる見通し。2013年度は生体認証/ICカードによる入退室管理/PCのログイン操作の統合管理などのシステムが、市場の拡大をけん引する。
防災・防犯製品を提供する企業やITベンダーなど45社に面接方式で調査を実施した。調査期間は2008年12月から2009年の3月。(1)ICカード入退室管理、(2)生体認証入退室管理、(3)セキュリティゲート、(4)共連れ検出、(5)IDカード管理、(6)映像監視、(7)監視センサー、(8)物品持ち出しの8分野のシステムや製品を調べた。
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