イオン、ギフト受付システム導入で紙の申し込みを撤廃 コスト3億円減:システム構成はWindows Serverベース
イオンは、紙の申込書をタッチペン形式のタブレットPCに置き換え、3億円のコスト削減に成功した。商品の受け付け時間や配送時間の短縮にもつながったという。
イオングループは、同グループが運営する550店舗に、お中元やお歳暮の受け付け業務を効率化するシステムを導入し、3億円のコスト削減を実現した。システムの構築などを支援したマイクロソフトが3月25日に発表した。
導入したのはWindows Serverなどで構成した「ギフト店頭受付システム」。同グループでは「たまわりくん」と呼んでいる。タブレットPCを使って過去の配送状況の呼び出しやリアルタイムによる在庫確認ができるようになり、受け付けから5日以上必要だった配送時間を最短で3日間まで短縮できた。
これまでは、贈り物の申し込みは紙の申請書で受け付けていた。受け付け時間の長さや記入漏れなど、データ入力の外部委託などが課題となっていた。紙による入力をなくしたことで、データ入力のコストを3億円削減できた。
受け付けに使う端末は、タッチペンでデータを入力できる「Windows XP Tablet PC Edition」ベースのタブレットPC。3000台を導入した。特別なスキルや教育なしで使える簡便さが特徴で、受け付けに要する顧客の待ち時間を2割短縮できた。
ギフト店頭受付システムは、サーバOS「Windows Server 2003」を導入したWebサーバ38台、データベースサーバ「Microsoft SQL Server 2005(64bit版)」10台、管理サーバ2台で構成。データのミラーリングで可用性を高めている。システム全体の管理には「Microsoft System Center 2007」を使い、システムダウンを未然に防いでいる。
同システムは2007年から試験運用を実施している。贈り物の注文が集中する期間で安定して稼働することを確認し、本格運用にこぎ着けた。
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