五月病を乗り越える6つのステップ:ビジネスマンの不死身力(3/3 ページ)
ゴールデンウィーク明けは「五月病」に陥りやすい。特にIT業界では、上司や顧客とのコミュニケーションなどから、自覚している以上のストレスを抱えることが多い。「五月病かな」と思った時に実践しておきたい6つのステップを紹介しよう。
環境が変わった社員を持つ上司の対応
新入社員や配属が変わった社員を持つ上司はどうするべきか。彼らは表向きは元気に頑張っているように見えても、今までの環境との間に大きな変化があり、心身ともに緊張状態にあることをまず理解しよう。
五月病か、と思うような社員がいたら、ぜひ話を聞いてあげてほしい。この時「そうすべきではない」という批判や「その場合はこうしたほうがいい」というアドバイスをしないことがポイントだ。
わたしの知り合いのカウンセラーは「『話す』ことで、相手は抱えているものを自分から『放す』んですよ」と言う。相手が頭の「内」に抱えているものを言葉によって「外」に出してあげることで、体から悩みが出て行くとイメージするといい。実際、わたしたちは悩み事を他人に話すだけで、すっきりとして癒された感じを得ることがある。あなたも悩んでいるときに「とにかく話を聞いてもらいたい」と思ったことがないだろうか。
「何でも話していいよ」「そして?」「それから?」と、相手の目を見て、うなずきながら、相手の話を最初から最後まで聞いてあげることが大切だ。「わたしが若い頃は……」という武勇伝は必要ない。
五月は街の緑が一段と増し、とてもすがすがしい。仕事に対して意欲的に取り組むにはもってこいの時期だ。五月病は「やる気がないことの裏返し」と思われがちだが、決して悪いことではない。悲鳴を上げている自分と上手に付き合いながら、みなさんが街の緑のように成長していくことを心から望んでいる。
著者プロフィール:竹内義晴(たけうちよしはる)
テイクウェーブ代表。自動車メーカー、コンピュータ会社を経て、現在は、経営者・起業家・リーダー層を中心としたビジネスコーチング、人材教育に従事。システムエンジニア時代には、プロジェクトマネジメントにコーチングや神経言語学を生かし、組織活性化を実現。この経験を生かして、クライアントの夢が現実になるよう、コーチングの現場で日々奮闘している。アイティメディア「オルタナティブ・ブログ」の「竹内義晴の、しごとのみらい」で、組織作りやコミュニケーション、個人のライフワークについて執筆中。
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