富士通、PCの環境負荷を統制するソフトウェアを提供:電源設定やプリント数を一元管理
富士通はSystemwalker Desktopシリーズに環境負荷低減を支援する機能を追加した「Desktop Patrol V14g」と「Desktop Keeper V14g」を追加。5月8日より販売開始する。
富士通は、クライアントPCの資産管理・情報漏えい対策ソフトウェア「Systemwalker Desktopシリーズ」に環境負荷低減を支援する機能を追加。「Systemwalker Desktop Patrol V14g」、「Systemwalker Desktop Keeper V14g」として提供する。
Desktop Patrolが組み込まれたPCでは、利用者自身がPCの「消費電力量・電気代・CO2排出量・電源オプションの設定状況」を画面上で確認できる。またローカル環境の電源設定がポリシーに違反している場合は画面上で警告され、ワンクリックでポリシーベースの設定に変更できる。
管理者による「電源オプション」の一括管理も可能。全社または部門単位の利用形態に合わせて「スタンバイ」や「休止」状態へ移行させたり、「モニタ電源」、「ハードディスク電源」の切断時間を設定したりできる。また指定時間に画面表示させたメッセージに対し反応のないPCは、自動的に「スタンバイ」または「休止」状態へ移行させられる。なおウイルススキャンの実行時間になると、「スタンバイ」や「休止」状態であっても、各状態が自動解除されスキャンされる。もちろん管理者向けには、消費電力量削減による「電気代とCO2排出量の削減効果」のリポート機能が用意されている。
これらの機能により、利用者の環境意識向上を促すとともに、省電力ポリシーにもとづいた電源設定を徹底。結果、消費電力削減がもたらされるという。
なおDesktop Keeperでは、PCごとに印刷ページ数の上限値を設定し、上限値を超えたパソコンに対し「警告の表示」や、「印刷を禁止」できる。これにより、プリントコストを一元的に管理できる。こちらも管理者向けに、印刷ページ数削減による「印刷用紙代とCO2排出量の削減効果」のリポート機能を備える。
開発したシステムマネジメント・ミドルウェア事業部で300台のPCを対象に導入効果を検証したところ、1日あたりの電力使用量を約40%削減した。年間の電気料金を72万円削減できる見込みだという。
事業部長の大西真吾氏は、「データセンターの省電力化に続いてPCやオフィス内の省電力化を推進したい。今後は空調機器など制御対象機器を拡充させていく」と説明。埼玉県のアウトソーシングサービス向けデータセンター「館林システムセンター」でファシリティ面での省電力化研究を進めており、2010年度以降にソリューション展開していく。
これら「Systemwalker Desktopシリーズ V14g」は5月14日、15日に開催される「富士通フォーラム2009」でデモを見られるという。
両製品とも、販売開始は5月8日。価格および出荷時期は次のとおり。
製品 | 価格(税別) | 出荷時期 |
---|---|---|
Systemwalker Desktop Patrol V14g | サーバライセンス:25万円〜、クライアントライセンス:9300円〜 | 2009年8月末 |
Systemwalker Desktop Keeper V14g | サーバライセンス:48万8,000円〜、クライアントライセンス:1万3300円〜 |
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