リコー、クラウド事業に参入 IBMとタッグ
リコーは日本IBMと提携し、Notes/Dominoの機能をネットワーク経由で提供するサービスを10月に開始する。10年以上にわたり磨きを掛けてきた同ソフトの運用ノウハウを駆使して、管理業務も代行する。
リコーは10月に、クラウドコンピューティング関連の事業に参入する。日本IBMと提携し、同社の情報共有ソフトウェア「IBM Lotus Notes/Domino」の機能をネットワーク経由で提供するサービスを始める。サーバやOSの運用、Notes/DominoのIDファイルやアドレス帳のメンテナンスを代行し、コスト削減をもたらすのが狙いだ。
電子メールやスケジューラーなどの機能を持つNotes/Dominoを、国内の大手から中堅規模の企業向けに、ネットワーク経由で提供する。サーバやOSの調達、システムの運用や保守、監視業務に加え、アドレス帳などのメンテナンスまでを代行する。
サービスを導入した企業は、ハードウェアの障害対応、利用者からの問い合わせ、セキュリティパッチの適用、データのバックアップなどをリコーに委託できる。システムの運用管理者の負荷を減らすことが可能で、自社運用型のシステムに比べて運用管理のコストも下げられる。
リコーは約12年にわたり、Notes/Dominoのパッケージソフトウェアの販売および導入サービスを手掛けている。またリコー自身がNotes/Dominoを社内に導入し、運用管理のノウハウを蓄積している。これらを組み合わせた代行サービスを提案することで、他社のクラウドサービスとの差別化を図る。
価格は1ライセンス当たり約2000円程度になる見通し。利用者数や契約したHDDの容量、利用するアプリケーションの数に応じた課金を月単位で行う。専用のサーバやソフトウェアを用意してシステムを導入する場合に比べて、初期の導入コストが抑えられるのが特徴だ。
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