ソフトバンクで身につけた仕事術は生きる〜Part5:自分は何をしたいのか(3/3 ページ)
若くして転職活動をする人から「ディレクター、プロデューサーをやりたい」という言葉を聞くことがあります。僕からしてみると「企画って、何の企画? どういうことを指しているの?」と質問したくなります。
信じる力を身につける
わたしは、20代のころから上司に恵まれてきましたが、個人レベルではいろいろとあったせいか、なかなか人を信じ切ることができないでいました。それは30代になっても……。
ソフトバンクに入ってからも、何度も嫌な思いをすることがありましたが、今から振り返ってみると節目で助けてくれる人もいたのです。そう考えてみると、信じることは決して悪いことではないし、信じる力をつけなくてはいけないのだと思います。
経営者、上司、部下、同僚、社内だけでもいろいろな人がいます。社外、取引先を含めると無限大のネットワークがあります。そのネットワークを疑ってかかるのと、信じるのとでは雲泥の差が出てくると思います。何かあっても誤差の範囲と考えるか、あるいは一つ一つを裏切りととらえるかでは、ずいぶんと変わってくるのだということです。
人を信じ、可能性を信じ、足りないことを助け合い、ゴールに向かって進み続けるということが大切だと考えています。それを愚直にすすめることで、次のステージが見えてくるように思うからです。
スティーブ・ジョブズ氏が2005年に、スタンフォード大学の卒業式で卒業生に残したメッセージ。「Stay hungry, Stay foolish」――。幾つになっても、この精神は失わずにいたいと考えています。
全5回の連載をお読みいただき、ありがとうございました。
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著者プロフィール:大木豊成(おおき とよしげ)
Xarts株式会社常務取締役。株式会社IWNC シニアコンサルタント。米国PMI認定ProjectManagementProfessional取得。シンガポール大学卒業後、数々の事業立ち上げおよび企業立ち上げを経験。ソフトバンク在籍中の経験を「ソフトバンク流『超』速断の仕事術」(ダイヤモンド社)にまとめて出版した。現在は上記企業の他、学校での講師、講演などで奔走する。
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