IBM、データセンター向けメインフレームサーバシステム「zEnterprise System」を発表
IBMは、メインフレームをコアサーバに、異機種混合環境を一元的に管理できるシステム「zEnterprise System」を発表した。
米IBMは7月22日(現地時間)、メインフレームサーバ「zEnterprise 196」を中心としたデータセンター向けシステム「zEnterprise System」を発表した。ビジネスの変化に伴うシステムの複雑化に歯止めを掛け、ハードウェア資源を一元管理できるという。
zEnterprise Systemは、zEnterprise 196と、x86やPOWER7ブレードサーバを搭載してz196に接続する「zEnterprise BladeCenter Extension」、ハードウェア資源の一元管理と仮想化のためのソフト「zEnterprise Unified Resource Manager」によって構成される。
zEnterprise 196は5.2GHzのコア96個を搭載し、1秒当たり500億個の命令を処理できる。同社の新しいマイクロプロセッサ技術により、System z10と同じ消費電力で60%の性能向上を実現したという。水冷オプションを追加することで、消費電力をさらに12%削減できる。zEnterprise 196は9月10日出荷の予定。
zEnterprise BladeCenter Extensionは、搭載したブレードサーバ群をメインフレームのリソースのように管理し、System zと統合することで何万もの既存アプリケーションを稼働させることができる。年内にAIX搭載のPOWER7ブレードを、来年にはLinux搭載のSystem xをサポートする計画。
zEnterprise Unified Resource Managerは、複数のプラットフォームのリソースを単一の仮想システムに統合・管理する、新しいタイプのファームウェア。最大構成(8台のzEnterpriseで構成)では10万台以上の仮想サーバを1つのシステムとして管理できるという。同ソフトウェアは異機種併存システム内のボトルネックや障害を特定し、影響を受けるアプリケーションを別のシステムに移行するといった、ハードウェアリソースの配分を担う。また、POWER7およびSystem x上のワークロードを含むシステム全体のアプリケーションのネットワークセキュリティを強化する。これにより、zEnterprise環境では暗号化やファイアウォールセキュリティのためのソフトウェアを追加する必要がないとしている。
zEnterprise BladeCenter ExtensionおよびzEnterprise Unified Resource Managerは11月19日に出荷の予定。
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